メガネのハートランド
福井県鯖江市産の眼鏡を販売。認定眼鏡士のいるお店。
TEL:0778-24-3849
お問い合わせメールフォームはこちら
営業時間/10:00〜20:00
'ビジョントレーニング'の検索結果

スタッフブログ

「ビジョントレーニング」の検索結果 29件

不同視と近視と内斜位

技術的お話

2年前にメガネを初めて購入いただいたお客様(その時は女子高生)

2年後に来店いただきました。

 

主訴は「メガネが見えにくくなった気がする」

測定データは、今のメガネで両眼で0.6~1.0・・・

2年前に購入いただいたメガネの度数は

RV=S-4.0  1.5ΔOUT

LV=S±0.00 1.5ΔOUT

 

左眼は裸眼でも1.0の視力はあるのですが、利目(キキメ)は右眼で、今のメガネでの視力測定をしてて、利目の右眼で見ていた状態から左眼に切り替わる瞬間が検者の僕でも感じたぐらい。

(雲霧をかけた両眼開放による視力検査の様)

(融像視は出来ております)

 

2年前に初来店いただいた時の視力も左眼は裸眼でも良くて、日常生活は何の問題は無かったハズですが、自分自身で違和感があって常用出来るならメガネを作るけど、常用出来ないのならメガネが勿体ないから作らない方が良いとアドバイスして、ちゃんと高校生のうちは学校でも常用してくれてたそうです。(購入半年後に来店してくれてその時は良好な両眼視でした)

 

それが2年の間に、女子大生になったら・・・・コンタクトレンズを右眼だけに装着して学校に通うようになったのです。

俺も還暦があと数年のオッサンですが、乙女心が全然解らんわけじゃないですよ(汗)

 

逆に高校時代はメガネで良く過ごしてくれたと思います。

(プリズムメガネでのメリットをきっと感じてくれてたはずです)

 

で現在の状況をフルバリ検査でグラフ分析してみました。

当社が開発したアプリです。

グラフ分析するためには全ての項目(フルバリ)が必要ですが、AC/A比だけを出したい場合は、「PD・遠方斜位量・近方斜位量」の3項目、シェアード値を知りたい場合には「斜位量・余力」の2項目の入力だけで計算出来るようになっていますし、斜位量を入力すれば、余力値の参照値が出るようになっている優れもので、このアプリの販売もしています。

 

分析してみた結果、シェアード先生は「遠方6.3のベースアウト、近方2.9のベースアウト」が必要で、パーシバル先生は「遠方4.4のベースアウト、近方3.1のベースアウト」が必要だと言っていますね・・・・

(シェアード先生もパーシバル先生の計算式も理想的になる最低限の数値が出ています)

ただ、この数値は、完全矯正に近い仮の装用値での話で、遠方度数を落とせば必要プリズム量も変化します。

 

もし今回メガネを作るとなると、利目の近視の度数を上げて、プリズム量も上げないといけませんが、コンタクトレンズとの併用は厳しいかも知れません・・・・

(今の度数なら併用も出来ているらしい)

 

幸いに、開散余値は少ないですが、マイナス値ではありません!

 

ここはひとつ、開散力強化のビジョントレーニングを提案してみました。

トレーニングの意味合いは、練習なんですが、今回はムキムキ筋トレぐらい頑張りましょう(笑)

 

一番有名なのは「ブロックストリングス」でのトレーニング

簡単な作りですが、自分自身でどちらの目で見ているか自覚出来る優れもの!

(写真のは、百均の紐と手芸センターで購入した球のを店頭で500円で販売しています)

(当店のは500円で、アマゾンや楽天ではもっとお高いですが、自作すればもっとお安いです)

ブロックストリングスの紐の長さは、外斜位の場合はそれほど長くなくても良いですが、内斜位の場合は長さが必要です。

 

目先の商売だけを考えれば、新しい度数を提案すれば購入してくれたかも知れませんが、

コンタクトレンズの事も悪そうに告白してくれた、乙女心を踏みにじる訳には行けません!

 

もっと加齢して我慢が出来にくくなった時に、相談に来てもらう事にして、コンタクトレンズの度数をもう少し落とすことを提案してだけおきました。

 

あっ不同視の話が抜けましたけど、今回の事例は僕の経験値を上げて更にブログネタにする事でアウトプットが出来たので、今回メガネを販売しませんでしたし、誰もブログを読んでなくても何の問題もありません(汗)

 

こ難しい内容ですが、当店がちょっとでも信頼できるメガネ屋さんだと思った方は、当店の応援よろしくお願いします。

 

応援の方法は!メガネを当店で購入するのも良し、知り合いに当店の宣伝をするのも良し、SNSやグーグルマップでの評価を上げるのも良し、メガネのハートランド頑張ってるな!って思ってもらうだけでも良しです。

[コメントする]

不同視、不等像視、とプリズム効果 パートⅠ

技術的お話

僕がこの眼鏡業界に入った約三十数年前の常識は、「左右の度数差が2.0D(ディオプトリー)あると、使いづらいメガネになるから、2.0Dまでの差になるように度数を決めろ」と教えられました。

一応根拠は、角膜・水晶体の屈折率と角膜から網膜までの距離を考慮すると、左右の像の大きさの違いが5%以内にしないといけなくて、その左右度数差が±2.0Dだった気がします。

 

もしかしたら、今でも先輩からの教えに疑いなく従っていたら、その通りにしている眼鏡店があるかも知れません・・・

 

幸い、疑りぶかい曲がった性格の悪い根性の僕は、斜めからも物事を見るようにしています。

(それって良い事なのか?)

 

最近の左右の度数の考え方は、「2.0D以内にする」わけでも無く「左右の視力を揃える」のでもなく、「左右の調節を揃える」となっています。(解りにくいですね)

 

「左右の視力を揃える」は極端な例は、右眼の最高視力が1.2で左目の最高視力が0.9だった場合、右眼の度数を落として0.9にして両目の視力を揃える・・・・

のですが、そうしてしまうと、近方視した場合、右眼での焦点距離と左目の焦点距離が合わなくなってしまいます(調節力が左右同じ場合)

同じように、不同視で左右差を勝手に2.0Dまでにすると、左右の近方焦点距離がおかしくなる場合があります。

 

左右の調節を揃えるとは、ピントの合う焦点を網膜上に合わせ(完全矯正値)左右同じバランスで装用値を決定すれば、近用の焦点距離(調節)が合うという事になります。

 

たまーに、お客様が自身で、左右交互に見て片方の見え方が悪いとおっしゃられる場合がありますが、左右の矯正視力差がある場合は、あえてそうなっている場合もあります。

 

ここまでが、長ーい前置き・・・

 

今回の事例紹介です。

 

RV=(1.0)S±0.0 Δ1.25IN

LV=(1.0)S-3.5 Δ1.25IN

となっているんですが・・・・

 

問題は右眼が平面(度無し)なんですね・・・

 

右眼は裸眼で、1.0以上あるため普段の生活は問題なく普通に過ごしていて、メガネも作った事が無いんでしね・・・

ま、普通はメガネ屋に来ないですよね・・・

 

それでも、見えにくさを感じてか、ご来店いただいたのです。

 

この度数で問題なのは、不等像視より、視線がズレた場合のプリズム効果

メガネはど真ん中の光学中心だけで見ている訳では無いのです。

 

この場合は、上下のプリズム効果

 

光学中心より上方で見ると、度数の無い右眼はほぼプリズムが発生しないのに対して、左目はベースUPのプリズム効果が発生するし、下方視は反対にベースダウンのプリズムが発生します。

(レンズはプリズムの集合体)

(このプリズム効果を利用して僕の特許が取れました)

 

また、長期間(たぶん生まれてからずっと)遠方を右眼で、近方を左目で見ていた(モノビジョン)為か、両眼視機能が不全なんです・・・

 

輻輳近点も遠く、目の動きもぎこちない・・・

 

メガネを作る事は簡単に出来るのですが、使いこなすのは本人の努力が無いと使いこなせないと思います。(無責任に販売すれば売り上げだけは上がるのですが)

 

今回は度付き偏光サングラスを作りにきてくれたのですが・・・

普段から同じ度数のメガネを常用しないと、とてもかけこなせません・・・

(度の入らないサングラスにしてしまえば、問題無いのですが)

 

で、通常のメガネも同時にお買い求めいただきました!!

(決して押し売りした訳ではありません)

 

昨日お渡ししたのですが、お渡し前に目のストレッチをしてからかけてもらうのですが、輻輳近点も眼の動きも測定時よりも凄く良くなっていて・・・・

「ん?ビジョントレーニング的な事してた?」と伺うと

「スマホを見る時に両眼を意識してみていた」との事

 

検査時には両眼同時視・両眼融像視までは出来るようになったけど、偏光板を用いた両眼立体視がどうしても出来なかったのが、新しいメガネでは凄い時間がかかったけど出来るようになりました。

(本人が苦労して見えるようになった(立体視)のに、後から入って来たお母様が簡単に答えた(;’∀’))

 

https://www.jasa-web.jp/general/medical-list/amblyopia

↑弱視の場合、臨界期(10歳頃まで)に見る機能を付けないと見る機能が損なわれるのが弱視

(僕がこの業界に入った約30年前には、結構な割合でいらしゃいました)

(現在は3歳児検診等で注意深く確認していますので、弱視自体はほとんど見受けられる事が無くなりました)

(現代では弱視はほぼ見なくなりましたが、両眼視機能不全はたまにあります)

 

弱視同様、臨界期までに両眼視機能を脳が覚えない場合、立体視は後天的に獲得できるのか?

との議論がありますが・・・・

誰かその答えを知っていたら教えて下さい・・・・

(動物実験が出来ない)

 

今回、お渡し時に偏光板を使用しての立体視が不良だった場合、長期での経過を確認してみたかったのですが、両眼視を整えれば立体視が確認出来たので、たぶん立体視(両眼視機能)には臨界期は無いような気がします(誰か教えて・・)

 

水平プリズムを入れているのは、長年両眼視をしていなかったため(斜視状態)BIΔを入れた方が両眼同時視や融像視が出来やすくなったからです。

 

パートⅡに続きます・・・

 

 

[コメントする]

両目の使い方の練習!

技術的お話

お題の「両目の使い方の練習」

 

カタカナで書くと「ビジョントレーニング

(カタカナで書くと「リョウメノツカイカタノレンシュウ」が正解)

 

トレーニングと聞いてしまうと、しんどい感じがしてしまうのは僕だけでしょうか?

 

「両目の使い方の練習」と言えば簡単な気がしませんか(笑)

 

ただ、ほとんどの方は練習などしなくても、本能的に普通に出来ているのです!!

(体感的に95%以上)

(さらに踏み込んだスポーツビジョンは別物)

 

練習が必要な方は、何らかの原因で両目の使い方がうまくいっていない方・・・

 

うまくいっていない原因には、斜位や斜視等眼位異常、左右の屈折異常の差が大きい場合等々・・・

片目づつ別々に使って見ている場合がほとんどです。

 

現在は3歳児検診等で、注意して診てもらえるのでほとんどありませんが、一番視機能が発達する9歳までに気が付かないと、使用してない方の眼が弱視になってしまう例が昔々は散見していました。

弱視とは、近視や遠視や乱視と違い、どんな度数を入れても矯正視力が上がらない状態です。

 

「両目の使い方の練習」に一番簡単で効果があるのが。「ブロックストリングス」

 

 

ビジョントレーニング(ブロックストリングス)

一本の紐に玉を通しただけの物ですが、自身で両目が使えているかを確認しながら、近くの物・遠くの物に両目で同時に見る練習が出来る優れもの!!!

 

何度も書きますが、ほとんどの方はこんな練習をしなくても普通に出来ているので「ブロックストリングス」は全くの不要物なんですね。

 

当店でこの手造りブロックストリングスを案内するは、ごく限られた時に限定されます。

両眼視機能を考慮したプリズムメガネを購入いただいた後、長らく使用していなかった両眼の使い方の練習がほとんどでしょうか・・・

 

片目しか視力が出ない方はもちろん、両眼視機能を有せずに成長してしまった方やモノビジョンの方に勧めても意味がありません。

また、超頑張れば両眼視が使える方に、超頑張る練習をしても負担にしかならないと考えるからです。

シェアードの基準に「正常な両眼視を維持するためには輻輳力・開散力が斜位量の2倍と等しいか、またはそれ以上なければならない。」

との一つの指針がある通り、無理をし過ぎる調整力は、負担にしかならないと考えているからです。(同じことを書いた・・・文書力の無さに)

 

当店では、負担にならないようなプリズム量を算出したプリズムメガネを作ったうえで練習いただいているのです。

図

 

 

 

先日、直接「ブロックストリングス」を売っていただけないか?とのメールをいただいた方がいましたが、当店としての責任が持てない為、通信販売はお断りしています。

 

どうしても欲しい方は、添付のブログでも書いた通り百均等で簡単に自作する事も出来ますし、楽天やアマゾンでも「ブロックストリングス」で検索すれば出てきますので、そちらでお求めください。

 

[コメントする]

両眼視を整えるメガネ

技術的お話

当店では、視力だけでは無く、両眼視までも考慮した度数を提案しています!

 

見えれば良いだけの度数は簡単に測定出来るのですが、

(最近はAIが自動で片眼測定(自覚値)する測定機も出てたりします)

両眼を正しく使って、快適に使用できるメガネの度数って、そう簡単では無いのです。

 

検査してみた結果、そう難しくない場合も多いのですが、それも調べてみないと解らないのです。

 

 

僕のつたない文章力を補うため上の文章をAIに直してもらうと・・・・

「当店では、視覚の鋭さだけでなく、両眼視力も考慮した強さを提供しています両眼視力の強さを測るのは比較的簡単にできますが、両眼視力の影響を計算するのはより困難です。現在では、AIによって片目の強さを正確に把握できる機器もあります。しかし、両目で自然に使えるようなメガネの度数を見極めるのは難しい。多くの場合、適切なメガネの度数を特定することは実現可能ですが、これは検査結果を慎重に精査することにかかっています。」

修正原文のまま・・・・どっちもどっちかな・・・

 

それなりの強めの近視(S-7.5DS)にかなり強めの18Δベースアウト(内斜位系)

2019年1月に購入いただいてから、4年ぶりに新しく新調いただいたメガネです。

(強度近視+強度Δアウトの場合はフレーム選びが重要にもなります)

 

4年前と比べると、近視もプリズムも少し強く入れています。

 

一気に脳を慣れさせる事よりも、徐々に慣れさせる方が良い場合が多いので、4年間同じメガネを使い続けるよりも、もっと短いスパンで度数を調整した方が、脳や身体の負担は軽くなる場合もあります。

一気に慣れる事を推奨する場合もありますし、段階を於いて調整する場合もあって、ケースバイケースをユーザーの反応をみて、確認しあうのですが・・・・

未来には、こんな匙加減までAIで出来るようになるのでしょうか?

 

眼鏡屋の本心は、短いスパンで測定し直して、購入いただいた方が、お店の売り上げが上がります(笑)

(もちろんレンズやコーティングも使用して傷や経年劣化等するので、2年以内で交換していただけるのが理想ではあります)

 

 

次の例は、当店初めての大学生の男子

 

本人には何の自覚症状は無く、当店の顧客でもあるお母様が、目の見た目の感じを心配されて当店に連れてきていただいた感じです。(本人には自覚が無いですが対面されている方は視線が合わないと感じています)

 

普段は裸眼で過ごしている感じで、そりゃボ~~と単眼で見ていた方が眼は楽なんですよね・・・

(下手に見えるだけのメガネでは疲れてしまう例)

 

今まで20年間なんの問題も無いので、今まで通り見たい時だけメガネをかける生活でも何の問題もありません。

 

ただ、この方の場合、両眼を使った精度の良い視野環境は、しっかり両眼視を考慮したメガネでないと得る事が難しいと思います。

また、そのメガネかけるだけでいい訳ではありません。

しっかりと両眼視の練習が必要なんです。

英語(カタカナ)で書くと「ビジョントレーニング」

トレーニングと言うと大変そうですが、直訳すると「練習」なんですね(笑)

なんかイメージが違いません「トレーニング」と「練習」

 

今回の事例は本人の意思が最重要になります。

 

当店の出来る事は、本人の眼の状態を説明する事と理解してもらう事なんですが・・・

(それが一番難しい)

 

 

度数的にはそう強くない近視の事例

 

非きき目の乱視はそれなりに強いですが、全体の度数は強くない為、普段はメガネをかけていません。度数は弱いが外斜位が多いために、メガネをかけると見えるけど疲れるパターンです。

メガネをかけた時に両目で見ようとすると視力が落ち、両眼視力よりも片眼視力の方が良かったりします。

上の事例と同様に、度数測定(片眼づつ)だけ見たら、そう難しくは無い目ですが、両眼視まで考慮すると、たいへん難解な眼と言えるでしょう。

当店では新規のお客様ですが、今までの眼鏡は両眼視まで考慮しないで作っていたみたいで、自身の眼について納得されて当店でプリズム入りのメガネを製作していただきました。

 

一つ前の事例もそうですが、何年も何十年も使っていた眼や脳の見え方の機能を別の見方をするので、それなりのトレーニング(練習)が必要で、正しい新しいメガネさえかけ替えれば簡単に上手くいく訳ではありません。

(ひとつ前の事例と別日に書いているので、同じような事を繰り返し書いてしまっています)

 

 

 

 

最後の事例は、

大型2種の免許保持者の 歳の男性

 

運転免許書を今後も持続するためには、絶対!使いこなさないといけない事例

 

ちゃんとした両眼視出来ないと職業を変えないとダメと言ってしまっても過言ではないはず・・・(もちろんそんな事は本人には言えませんが(笑))

 

先日同業者とのZOOMでの勉強会で、Eスポーツの話になって、Eスポーツはモニター画面をどう見るか? 眼球だけを動かして目で追いかけて見る場合、顔全体を動かして見る場合、視点を固定して周辺視(俯瞰)で見る場合・・・格闘技の場合はどうだ??VRの場合はどうか??デイトレーダーの場合は??との意見交換がありました。

我々眼鏡店は、常にいろんな目の使い方を想定してないと、現場では対応できません。

レベルの高い同業者との意見交換は、本当にいろんな気づきがありますね!!

 

話を戻して、他人の命を預かっている大型二種自動車(バス)の場合は、両眼視が必須だと思うのです。

(大型免許や2種免許の場合は、距離感や立体感を確認する「深視力」検査が必須です)

深視力検査は、右眼と左眼が離れたいる為違う角度から若干違う像を見る事により脳内で立体視が完成して、距離の違いが解る検査

(説明がムズイ)

 

同じ運転でも、F1やラリー等ハイスピードで運転する場合は、俯瞰で見ているような気がします。

 

話が逸れまくっていますが、このメガネは無理やりにでも慣れないといけない事例です。

 

レンズをフレームに入れる加工前のレンズ。

片眼づつ、6ΔIN3.5ΔUP(DOWN)のプリズムレンズです。

処方箋では7ΔBASE150度(330度) と書かれる場合が多いでしょうか・・・

横に6進んで上(下)に3進む

 

眼鏡の技術者は三角関数にも強くないといけません(笑)

当店では上下と左右はズレと調整力を別々にそれぞれ測って合計する方式で測定してます。

 

図

プリズムレンズΔとは、上の図のように薄い所と分厚い所が出来ます。

 

今回の左のレンズはまさに!!

 

右側のレンズは、極力レンズを薄く仕上げるために、

メガネフレームに入らない必要ない部分をゼロ以下にすると、こんなイビツなレンズに仕上がります。(レンズが割れてる訳ではありません)これは分厚い部分を少しでも薄くなるように計算した結果ですね!!!

 

当店では、レンズの度数も考慮して、お顔に似合うフレームを提案しています!!!

 

仕上がったメガネ!!

ふち厚は!!!!計算通りペランペラン!!!

枠(フレーム)が分厚い方がレンズ厚が目立たないのは当然ですが・・・・

このような方法もありますよ!!!!

 

 

国家認定の「眼鏡制作技能士1級」は残念ながら両眼視の知識が無くても取得出来てしまいます。

両眼視の基礎は座学でもある程度学ぶ事は可能ですが、人間の身体は教科書の通りには行きません・・・・教科書の数値は絶対な数値ですが、実際に測定する、測定値は絶対では無いのです・・・・

測定値を色々な角度から検証して、その数値が本当に正しいのかを考えながら、度数を決定しているのです。

 

 

 

 

 

 

これもAIに添削

「見え方の鮮明さだけでなく、両眼視力を考慮した処方をご提案します両目で快適に使用できるレンズのフィッティング度数を見抜くのは難しいものです。片方の目の度数を人工知能で検査しても、その度数を正確に判断するのが面倒な場合があります。近視の度数がS-7.5DSで、ベースアウト(内斜位)が18Δとしっかりした人の場合、4年ぶりのメガネ購入なので、フレーム選びが重要です。4年前のメガネと比較すると、近視やプリズムが少し強く出てきている状態です。同じメガネを使い続けず、すぐに度数を変更した方が良い場合もありますが、使用者の対応によってケースバイケースなので、徐々に慣らしていくのが賢明です。」

 

 

 

 

[コメントする]

お年頃 思春期 少女 

技術的お話

平成14年(2002)生まれ、19歳の女子のメガネ・・・

 

最初のメガネは、2009年7歳の時、遠視と近視のミックス乱視(眼科処方箋)

次のメガネは、2010年 8ΔIN のプリズム (眼科処方箋)

2011年にも同度数で制作

2013年に球面度数を上げてプリズム量を減らして(別の眼科処方箋)

2015年にコンタクト併用との事で球面乱視共に上げてプリズムを外す(2番目の眼科処方)

2017年に度数乱視共に上げる(3番目の眼科処方)

で今回2022年に当店で度数を測定し、新たに製作していただきました。

 

今回測定すると、それなりの近視と強めの乱視、大き目の外斜位・・・

 

かかりつけ眼鏡店としては、7歳から19歳までの変化は解るのですが、3つの眼科さん毎に微妙に処方度数の考え方が違うのですね・・・

 

測定の時に「何かスポーツしてる?」と聞いてみれば、

「チアやってました!」

「あのJETS」

「ハイ!」

ついこないだ「世界の果てまで行ってQ」でガンバレルーヤが加入した放送をやったばっかで、

「出来る!出来る!絶対出来る!♪」で感動したばっかなので、「それやってた?」って聞いてみたら「ハイ!(笑)」

と(嬉)

 

大きな斜位があると距離感があいまいになる場合があるので、スポーツの競技を聞くのですが、

「チアだと、上から落ちてくる子を支えたりしたりするんじゃ?」と尋ねたら

「私、踊りの方なんで!」

「じゃあ大丈夫か(笑)」となった・・・

(踊り以外がどんなパートか気になったが視力測定には関係ないのでスルー(笑))

 

強めの乱視と大きい外斜位があるものの、小学生低学年時代に、乱視も斜位も眼鏡で矯正していたおかげで、両眼視機能はしっかりあります。

(両眼視機能があるのと良好にあるのとは違うのです)

(幼少期の発達の段階でしっかり機能させないと弱視になる恐れがあります)

 

両眼視機能を良好にするためには、プリズムを入れたいところですが、コンタクトレンズにプリズムを入れる事は不可能なので、今回はプリズムは入れません。

(プリズム度数を入れなくても、調節性輻輳を利用した球面調整の方法もあります)

 

今回はブロックストリングスを利用したビジョントレーニングで、両目の使い方を練習(トレーニング)してもらいます。

今回はどっちかというと練習というより鍛える感じ・・・・

 

「40歳以上ぐらいになったら、プリズム復活してもいいかもね」と伝えると

ケラケラ笑ってくれました!

19歳には21年後の40歳は想像できないかも知れませんが、55歳の僕からするとあっという間です(笑)

(結婚しても引っ越しても一生かかりつけ眼鏡店にしてくださいね)

(データーは厳重に管理しています)

 

もう1例

2009年生まれの13歳 女子

裸眼視力は両眼で0.05で中強程度の近視乱視ですが、眼鏡、コンタクト共に作った事がありません。

眼位も左眼が斜視の状態でした・・・・

 

都市伝説とは言わないですが、「眼鏡を使うと更に目が悪くなる」と思ってる方がかなりいます。

確かに目に対して合ってなさすぎる眼鏡を使用していると、更に悪くなる事は考えられますが、しっかりした度数の眼鏡を正しく使用していれば、度数が安定する事の方が多いと思います。

 

-2.5Dの近視眼の遠点は40㎝で、近方を見る場合は無調節でピントが合うのです。

が眼は近接性調節が働いてしまう場合が多く、更に近い距離にピントが合うので物を近づけてみる癖が付きます。更に遠方に焦点を合わす事が出来ない為に、水晶体のマイナス調節(調節の反対)が働かず、近視が進行するスパイラルに入ってしまいどんどん近視化してしまう事が考えられます。

 

小中校生は外に出て、遠くを見ながら遊ぶことが、一番の近視抑制になるのですが、現代のコロナ禍では外で遊ぶことが無い生活が普通なのでしょうか・・・・

(紫外線を浴びる事が近視抑制になると、海外の文献に書いてあると日本の眼科医師会は書いてますが、原文を読むと屋外に出る事が近視抑制になると書いているように読めます)

(ニワトリの眼に紫外線を当てると近視抑制の研究データはあるみたいですが、人間では無い目なので・・・)(だいたいニワトリが近視か遠視か老視かって・・・そりゃ外敵から身を守る事が無い飼われてるニワトリは近くのエサがよく見える近視の方が良くない?)

 

話を戻して・・・・

 

13歳女子の左眼外斜視状態(左眼が目標物に視線が合ってない状態)も、装用テストしている(その間にお父様の視力測定)うちに、眼位も輻輳近点も問題なく機能しだしました。

一応、ブロックストリングスによるトレーニングの方法を指導しましたが、適正なメガネをしっかりかける事が一番のトレーニングだと思います。

 

 

長ーい文章をここまで読んでいただいてありがとうございます!!

(読むのは5分も掛かりませんが、書くのは・・・2時間以上かかっていたりします)

 

当店には、ゆりかご時代から墓場時代までの世代の素敵な商品をご用意していますので、一生のかかりつけ眼鏡店としてご利用お願いします!!

 

(ゆりかごから墓場の言葉は、第二次世界大戦後のイギリスの政党が使ったスローガンらしい)

 

[コメントする]
'ビジョントレーニング'の検索結果
TEL:0778-24-3849
お問い合わせメールフォームはこちら
営業時間/10:00〜20:00