No.4 レンズを薄型に仕上げるために
レンズの度数は、表カーブと裏カーブの差で決定します。
レンズの表のカーブが4カーブ・裏面のカーブが0カーブの下図の場合、度数は+4Dとなります。
上の4つのレンズ度数は全て同じ度数になります。
屈折率が同じレンズ素材の場合、レンズ径が大きくなると、中心厚が分厚いレンズになります。
大きいレンズ径のまま発注してレンズ加工すると、上から2番目のレンズになり分厚く重いレンズになります。
眼鏡フレームギリギリのレンズ径で発注してレンズ加工すると、4番目のレンズになり薄く軽くなります。(プラス度数のレンズの場合です)
眼鏡フレームがまん丸で目の中心がレンズの中心に来ていれば計算も楽なのですが・・・・
ほとんどの眼鏡フレームの玉型は縦より横が広い・・・
それで、下の写真のようなフレームトレーサーの機械で、フレームの玉型・カーブ・左右のそり角・等計測して、入れるレンズに最適なレンズレイアウトでレンズを制作するのです。
レンズのレイアウトを確認して各レンズメーカーにオンラインでデータを送れば、フレームの形状にレンズカットした状態で送られてきます。
しかしこのレンズは、当店の合格基準より若干大きいサイズで送られてくるのです。
レンズメーカーもフレームぴったりに製作をしたいそうですが、データだけで実際のフレームが無いため、微妙な微調整が出来ません。
ですから少々大きめで製作しているのでしょう。そのままフレームに枠入れすると若干の歪みもあります。
そのままの状態では見えないレンズの歪を、TALEXの歪計を通して可視化してみます。
向かって左側(右目)がそのまま入れた状態
向かって右側(左目)が手削り修正後のレンズの状態
メガネのハートランドの基準では、メーカーから送られてきたカットレンズも、手削りにより、歪みを取り除いて快適な視生活になるようにひと手間かけております。