プリズムメガネ
当店では、両眼視機能検査に力をいれております。
片眼づつの視力が良くても、両眼で機能的、立体的に像を捉えるのを苦手にしている方もけっこういたりします。
精密機械で作られたわけでは無いので当たり前ですが、図のように寝ている時や意識の無い状態では、ほとんどの人間の眼位は、多かれ少なかれ左右の眼は別々の方を向いております。
物を見ようと思うと、無意識に左右の眼が同じ対象物にロックオンします。自律神経を使って6本の眼筋や調節筋を動かすのです。
右眼と左眼は離れたところに付いているので、同じ物を見ているのですが、左右微妙に違う角度の為、像が違うのです。それを頭の中の脳が一つの物と判断して、右目の像と左目の像を融像させて立体的に見えるのです!!距離感も右眼の像と左眼の像が近いと遠くに感じ離れていると近くに感じる・・・・
なんか凄くないですか!!!!!
一時流行った3D映画とかも、偏光レンズ等を使って右眼と左眼の画像を強制的に別々に見させて、ドーンと飛び出して見えるのです!!(最近は家電売り場でもめっきり見なくなりましたね・・・)
ただ左右眼のズレが大きい方や、調節(輻輳等)する力が弱い人はちゃんと立体的に見えているけど、超疲れてしまいます。
人間は目を寄せる力(輻輳力)は強いけど上下に寄せる力や、眼を開ける力(開散力)は弱いのです。
眼位のズレの量や調整する力や、その他もろもろ両眼での機能を測定するのが、両眼視機能検査です。
光を屈折させるプリズムレンズを使えば、左右眼のズレが多い場合や調整力が弱い等を助けてあげる事が出来ます!!!
前置きが長くなりましたが・・・・
今回ご紹介する例は、37歳黒人のアメリカ人
ま、外国語はペラペラなので、検査の会話コミニュケーションはバッチリです!!!!!
僕じゃないですよ、アメリカ人のお客様が日本語バッチリなのです(笑)
お話を聞くと、当店にいらっしゃる前に眼科さんを受診されていました。「最近近くを見たり遠くを見たりした時にピントが合いにくくなったので」との事。「眼病は無いので、眼鏡の度数を弱めたら良いですよ」との事。
確かに主訴は老眼と同じ症状で、片眼遮蔽度数検査では、度数を弱めても視力はちゃんと出ます。
ただ、両眼視機能検査では、大きな外斜位・・・
度数を弱めてしまうと、両眼視に問題が生じます。
輻輳するときに調節を使って見ているので、片眼では見えていても両眼では視力が落ちてしまうし、輻輳するきっかけが無くなってしまうので複視(物が二つに見える事)になりかねません。
結果、度数を弱めた上で、上下左右を調整したプリズムレンズでメガネをお作りいただきました。
調節力も十分にありますので、老眼にはまだ早いです。
学校の先生なので、学校で行っているビジョントレーニングを生徒さんと一緒に頑張って下さい!!!