メガネのハートランド
福井県鯖江市産の眼鏡を販売。認定眼鏡士のいるお店。
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お勉強(講習)会

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メガネの小売の販売スキル(検眼・レンズ加工・フィッテング・座学)の認定は「認定眼鏡士」のSSS級SS級S級となっていましたが、日本国家が検定試験を行う(認める)形「眼鏡作製技能士」1級2級に変化いたしました。

 

旧「認定眼鏡士」の資格認定は一般社団法人として、3年間で3回以上生涯教育を受講しないと「認定眼鏡士」の認定が外されてしまったのですが、国家検定の技能士は、検定試験に合格さえすれば、講習等で勉強しなくても一生資格を名乗れます。

 

運転免許は3年~5年に一回更新(講習)がありますが、技能試験は一回試験に通りさえすればいいのです。

(医師免許も一度国家試験に合格すれば一生涯有効なんですね)

 

メガネ業界待望の国家資格化を実現したのですが、業務独占資格どころか、技能士に落ち着いたのは個人的には・・・・・どうなのと思うところではあります。

(現在当店には3名の1級合格者が在籍しています)

先にも書きましたが、技能士は一回試験に合格すれば勉強しなくても生涯名乗れるのですが、メガネ協会に入会(有料)して、リカレント教育をリモートで受ければ、協会の中でのランク(シルバー・ゴールド)が上がっていく事になっています。

(眼鏡作製技能士のうち何%ぐらいが有料会員になっているか知りたいところ)

(本日僕の分はクレジットカードで来季分お支払いしました)

 

長々と前振りを書きましたが・・・・

 

先日講習を受けさせていただいたのが「視能訓練士」の生涯教育

視能訓練士(ORT)とは、眼科医師の元、訓練や検査の補助を行う専門技師さん

 

今回の内容は、未就学児童の斜視手術前後(主に前)のトレーニングのお話
(視能訓練士は生涯教育制度があるのね)

大きい斜視があると、両眼で同時に一つに見る事が出来ない為、非利目の方が抑制がかかる事が多いのです。抑制とは、右眼と左目が別々(二つ)に見えていると、脳が異常と感じて非利目の方をシャットダウンして二つに見えないように自律神経で抑制してしまいます。

 

その抑制を外す訓練(練習)の話が主な内容でした。

 

ま、眼鏡店にこのような児童がくることは無い(来ても眼科さんを紹介)のですが、凄く参考になる内容で勉強になりました。

 

最後の質問の時間があったので、爪痕を残すべく(笑)眼鏡店から参加させてもらっている事を名乗ってから質問すると!!

一斉に皆さんが振り向いて(ちょっとだけ遅れたので一番後ろの席)ちょっとビクつきながら

「抑制を外して複視になると、生活に支障が出ませんか?」

まあ手術前にする訓練だから、一旦複視にして両眼視に持っていくための訓練なので、プリズムメガネ等で等々メガネ屋っぽい質問(笑)

 

逆に遠近両用のプリズム度数の制作範囲や遠近両用のプリズムレンズ度数の測り方等質問を受けたりして(笑)

(プリズム制作範囲は制作範囲外でも度数等によってはオーバー手配で可能な度数もある)

(遠近両用のプリズム度数測定は、隠しマークにシールを貼って測定)

と、メガネ店でもプリズムに慣れていない方は答えられない内容を即答できて爪痕を残せたかな(笑)

 

メガネ店に来店されプリズム度数が必要な方は、成長が終わる加齢による眼筋力の低下で、基本的に小学生低学年までに両眼視が出来ていた方が対象になるので、眼科(視能訓練士)さんの役割は大変重要です!!!

 

例外で先日、両眼同時視(複視)が出来ない斜視の方がご来店いただきました。
斜視の自覚がある方は、右眼で見る・左目で見る事が意識的に出来る方が多く、プリズムレンズで左右の視角度を近くにしてしまうと、複視になって逆効果な場合が多いのです。
(左右の視角度が大きく違うと抑制が入る事が多い)

ただこの方は、抑制が入ったままですが、意識して右目・左目で見た場合の視角度が近い方が楽だという事で、プリズムレンズを希望されました。
日々、お客様の眼で勉強させていただいております。

(経験値もちゃんとした知識の元に成り立つので、まだまだしっかり学ばないといけません)

 

ややこしい眼の方も、普通の眼の方もしっかり度数を決めさせていただいていますので、ご安心してご来店下さい!!!!

(商売的には普通の眼の方だけを対象にした方が良いのでしょうか(笑))

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乱視!?物が3つに見える??

技術的お話

先日ご来店いただいたお客様が、乱視で物が複数見えるとの事

 

座学で学ぶ基本的な乱視とは、

目を3D(立体的)に考えた時に、縦方向の屈折力と直角する横方向の屈折力が違う事で乱視となっています。

上の図で考えると、(補正後)のレンズが乱視レンズで、形状はラクビーボール状の表面の縦と横が異なるカーブのレンズとなっています。

目の横の屈折が近視で縦の屈折が遠視のミックス乱視で倒乱視

縦と横が反転し、ラクビーボールを寝かした状態だと直乱視

斜め状態なら斜乱視と呼ばれています。

 

ココは、国家検定の眼鏡作製技能士の問題に出やすい所!!

 

このような普通の乱視の場合は、物が複数に見える事は無く、乱視の角度の応じて楕円形に見える事が普通です。

 

物が複数(2つ)に見えている場合は、最初に両眼視異常を考えます。

図

もうこの図はこのブログでは定番で、画像に名前を付けていてすぐに呼び出す事ができます。

 

この図は、斜位を現した図で「外斜位」状態です。

ほとんどの動物は、多かれ少なかれ左右の視線が違っていて、脳が筋肉を使って調整しています。その視線の違いが大きすぎて無理が出来ない状態が「斜視」になり、無理じゃないかもしくは無理していても左右の目で見た像が融像している状態が「斜位」と呼ばれています。

左右の像が融像出来ない場合、右の目・左の目が別々に2たつ見える状態が「複視」

人間の脳が2つに見える状態が異常と感じると、1つの像を脳が無視して「抑制」がかかり利き目だけの画像しか見え無くして複視を防ごうと働きます。

 

今回の事例は、片眼で見ても像が3つに見える事例です。

 

視力測定(自覚検査)をしていくと、クロスシリンダーを用いた乱視の検査時、僕ぐらいベテランになると違和感を感じる時があります。(クロスシリンダーの記事は過去に書いた気がします)

 

眼は機械で作っていないので、そんなにきれいなカーブの水晶体や角膜は出来ないのです。

 

真珠貝の真珠がまん丸いのは、人工で作ったまん丸な核を真珠貝の中に入れるのであんなにまん丸な真珠が出来るのです。

 

当店には、秘密兵器的な検査機器があります。

角膜の形状をリング状の光を当てて反射した状態を他覚的に測定

その結果が

乱視の軸が3方向へ・・・三菱のマークみたいに・・・・

 

これが角膜の常態だと、不正乱視や円錐角膜の時に用いるように、角膜の上に硬いハードコンタクトレンズを装着すれば解消するのですが、角膜より内包の状態がそうなので、ハードコンタクトでもあまり解消はしないかも・・・・

 

3つのお山の高さが高くない、大きい乱視では無いので、視力は十分に出ています。

ただ角膜の中心にあるので、物が3つに見えるような現象があるのでしょうか?

 

両眼視が原因で2つに見える現象はメガネで矯正できる場合もありますが、今回のように片眼でも複数見える現象はメガネでは解消出来ないかも知れませんが、その中でも一番良く見える度数を一緒に考える事は出来ます。

 

今回の事例も両眼視機能も、病気では無いと考えていますのでこんな記事を書いていますが・・・

 

どうなんでしょうか???

ちなみにハードコンタクトを装用した方が、コンタクトの上からかけるメガネをご注文いただいたので、ハードコンタクト装着状態で測定してみました。

(画像は乗せません)

なかなか興味深いデーターがとれました。

 

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聞く力と提案力

技術的お話

最近の累進(遠近)レンズって、設計が色々あって要望にマッチしていると凄く使いやすく、要望にマッチしていないと使いにくいレンズとなっています。

 

ここで書いている設計とは、遠方度数・近用度数が同じでも、遠方度数や近方度数の面積的割り合いが違う事を書いています。

 

上の図でのAのレンズは、遠方の割合が広くて近方の割合が少なく、Bのレンズは遠方の割合が少なく近方の割合が多いレンズ。

Cのレンズは、遠方・中間が無いレンズ。

業界では、Aを遠近両用レンズ、Bを中近両用レンズ、Cを近々両用レンズ、Dをアシストレンズと呼んでいます。

 

更に細かく分かれていて、

中近レンズの中でも、上の図でいうとA・B・Cと分かれていて、通常の目の位置に来る地点の加入度数で、当店では19%加入とか、27%加入みたいな分類で分けています。

 

前にも使用しましたが、上の表がそのレンズメーカー全体の集荷割合で、

下の表が当店の実績です

業界全体は、通常の遠近両用と呼ばれているレンズの割合が多いのですが、当店では1種類に固まらずにちゃんと使い分けがされているのが読み取れると思います。

正解的な割合は解りませんが・・・・

 

先日、サックス(バリトンサックスだったかな?)演奏者の方が来店されて、現在使用している中近両用(40%)テレスマホCでは、楽譜が見えにくくなったとの事で、ご来店いただきました。

度数的にも明視域的にも、楽譜の置く距離的・高さ的にも今のメガネ(1年前に購入)で問題が無く、店頭ではちゃんと見えていました・・・・・

照度でもない・・・

 

本人も店頭では今のメガネで「あれ?見えてるな・・・」と言った後、

サックスを構える姿勢(デッカイサックスは体の斜めに構えるみたい)をしたとたん、

「あれ見えにくい・・・・・」

 

原因が解りました!!!!!!!

 

その方がデッカイサックスを演奏する姿勢が顎を引いた状態で、累進レンズのちょい下方目にある楽譜までの距離の度数域より、少し上目に目線があったのです。

 

一番お金がかからない解決策は、メガネのかける位置を上の方に掛ければいいのだけれど、見られ方も美しくないし、現状のメガネを普段使いされているので現実的ではありません。

 

それでは、演奏姿勢での視線に来る度数をその距離の度数に調整して、加入度を調整、PD(目の輻輳した幅)を調整すれば良いのですが・・・・

 

中近両用(一番上の図のB)で調整しなくても、もはやそれは近々両用(一番上の図のC)

この近々両用でも、明視域(どの距離からどの距離まで)を選択して変える事が出来ます。

 

上の図のスタイル構成比は大きく5パターンに分類されていますが、その5パターンも更に細かく分類する事が出来るのです。

 

まさにレンズ設計の特性を理解したうえで、ユーザーの使用状況を正しく聞き出して、提案出来る力が試されています。

 

先日も新規で予約までいただいてご来店いただいたお客様が、検査前に現在の状況等を色々教えてくれるのですが・・・・

(色々ご要望が多いために予約されたのでしょうが)

とりあえず目の度数や調節力・眼位等が解らないと何の説明も出来ないので、ザックリ聞いた時点で「取り合えず先に調べてからじゃないと何も答えられないので」と遮ってしまったのですが(汗)

聞く力が大切と言ってるのは、聞いているだけではだめなんです(笑)

このお客様も納得されていただいたようで、今回ご希望の設計のレンズでのメガネをご注文いただきました。また退店された後再び来店されて、別の設計のメガネをご注文いただきました。
(本当にありがとうございます)

 

当店では、調節力が弱くなった大人の眼の方には、道具と同じで状況に合わせた複数所持を提案していますが、複数使い分けるのが嫌な場合にも一番最適と思う設計のレンズを予算に合わせて提案しています。

 

ユーザーの視生活の優先順位を考慮して、色々テストレンズで体験してもらいながら提案していますので、色々踏み込んでお聞きする事もある事をご了承下さい。

 

一番良いのは、視生活の状況(見たい物の距離や高さ)をメジャー等で測っていただいてから来店いただくと、より正確にご提案が可能です。

 

メガネの専門店として、日々精進しておりますので、是非かかりつけ眼鏡店としてお任せ下さい。

 

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新入荷情報は・・・

最近のこのブログは、メガネ屋のおやじが勝手に思っている事を書いているので、検査の事や雑学的な事等、うっとおしい内容になっています・・・

 

で、入荷商品等は、別のスタッフがインスタグラムとか、当HPのウエブカタログの方にアップするようになっていますので、そちらの方をご覧いただいた方が良いです。

 

たまには商品の事を書いてみようと・・・

写真を撮ってみたら・・・・

 

まあまあ高いスペックのカメラですが・・・・

(NIKON D500)

ちゃんと状況等設定するか画像修正しないと商品の魅力が激減してしまう(汗)

 

このボッテガのアイウエアー、お客さんが持ち込んだオシャレなボッテガグリーンを見て、当店の店長が仕入れたのですが・・・

もともと当店ではボッテガのメガネの取り扱いはあるのです。

(言い訳すると取扱い商品全種類は仕入れられなく、良いと思うのをセレクトして仕入れています)

 

ただ、当店では他店購入の持ち込みのフレームにレンズを言える場合は、持ち込み料が加算される事をご了承下さい。

決して他店で見た(接客を受けた)商品を当店で注文した方が良いと書いている訳ではありません!

(当店でサングラスをかけてから確認してから、その品番をネットで注文している方と同じ事となってしまうから)

 

メガネという特殊な性質を持った商品は、他の商材では見当たらないため、自身に合うかかりつけ眼鏡店を持つことをお勧めします。

 

(特殊な性質とは、度数検査・レンズ加工・メガネフイッテング。いずれも眼鏡技能士の実技試験にあります)

(その技術に加えて、自分の好みの商品、自分の好みの接客、自分に好みの雰囲気が合うメガネ屋さんに巡り合えると良いですね)

(そういう特異な性質の商材だけに、当店のような零細でもやっていけてるのです)

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瞳孔径の変化の実験

サングラス

夏になるとTV等でサングラスの事が話題に上がりますね。

よく取り上げられる内容は、「濃い色のサングラスは、瞳孔が開くためUV(紫外線)カットしていないサングラスをかけると危険である」

 

その根拠の一つに瞳孔径の変化があります。

 

で、サングラスを得意としているメガネ屋として、他から入れた情報を鵜呑みにする事無く実験してみました!!

 

まずは、普通の検査室の明かりプラススタンドの明かりも足した状態

 

次は検査室を暗室にした状態

通常(一番上の写真)にサングラスをかけた状態

暗室にしてサングラスをかけた状態

うん・・・・・

変化がほとんど解りません・・・・

 

で、今日は天気も良いので外で実験してみます。

8月1日 PM2時頃・快晴 たぶん気温三十数度

 

裸眼の状態の瞳孔は!!!!

さすがに瞳孔は縮瞳していますね!!

 

次はサングラスをかけた状態を撮影しました!!

 

ここまで読んでる方がいるのかどうだか(笑)

もし読んでいたら同業者の方か、このブログの数少ないファンの方か・・・

 

 

カンカン照りで、サングラスをかけると瞳孔の大きさがどれくらい変化するのか、予想してみてください!!!!!!!!!!!!!

①縮瞳したままほとんど変わらない

②瞳孔は若干広がるが、室内ほど広がらない

③瞳孔は室内にいる時と同じぐらい広がる

④瞳孔は室内にいる時以上に広がる・・・・

 

 

 

 

 

 

 

さすがに、カンカン照りの日はサングラスをかけると瞳孔が散瞳します!!!!

が、瞳孔が開くと言っても、室内にいる時と比べたら、まだまだ縮瞳している事が解ります。

 

 

以上の事から、正解は②番の本当に眩しくて瞳孔が縮瞳している時にサングラスをかけると、瞳孔が若干開くことが確認出来ました!!!

 

室内等にいて瞳孔が開いている状態では、サングラスをかけても瞳孔はさらには開きません。

(当たり前ですね)

 

で、この実験の目的の、

「濃い色のサングラスは、瞳孔が開くためUV(紫外線)カットしていないサングラスをかけると危険である」

濃いサングラスをかけると瞳孔が開くは「ファクト」事実です。

 

さあ次の実験が本命の実験です!

 

瞳孔が開くほどの濃い色のサングラスレンズで、UV(紫外線)をバンバン通すレンズはあるのか!?

 

 

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