黒船、来福井!!!
国内の眼鏡産業は斜陽化していると言われ続けています。
30年前は、目指せ市場規模1兆円と謳われていたのですが、現在国内市場規模は4千億円を下回った状況です。
それでも世界に目を向けてみると、1社で2兆円規模の売り上げを誇っているイタリアの眼鏡企業があります。
その巨大眼鏡企業が2018年に鯖江の「福井メガネ工業」を買収して子会社化しました。
当時の地元新聞には連日報道されていましたね。
その企業の新工場が鯖江に出来上がり、内覧会的な工場見学に招待されたので行ってきました!
ほぼ全面写真撮影禁止です。
(ここは8号線からでも見える場所です)
コロナ禍なので5日間に渡って少人数にして見学するとの事です。
全く写真はありませんが、天井が高く超オシャレな施設で、本国イタリアから色々取り寄せて作ったらしいのですが、テイストは「和」のイメージをイタリア人がデザインしたのでしょう。
当社の前々身は鯖江で眼鏡工場してましたし、商圏に鯖江も含まれるし多くのプライベート・仕事含めての眼鏡関係の知人が多いので、小売店との立場と鯖江の行く先の事両方の眼で見学してきました。
僕は色々な眼鏡工場を見学しているので、想像は出来ているのですが、初めて眼鏡工場を見た当社スタッフは「眼鏡作るのにはいろんな工程があって凄い手間がかかっている」という工場側の狙った通りの感想でした(笑)
見学コースの中で、試作品を作る部門の一つの機械について職人さんの技術について、詳しく熱く語ってくれたのですが・・・・
斜めから物ごとを見る屁理屈な僕の性格上、質問は無いか聞かれたので・・・
「そこまでアナログにこだわるメリットは何ですか?」
と意地悪な質問を投げかけてみました・・・・
返事は、その方の素直な気持ちで答えてくれて凄くよかったです。
ただ、建物は令和なんですが、機械や製造工程は昭和のままなんですね・・・・
きつい言い方をすれば、伝統工芸品を作っているのを見ている感覚にすらなってしまいます。
そこから技術革新が生まれる雰囲気ではないのです。
(本当の事は、そこの工場で働かなければ解りませんが)
(鯖江が最初にイノベーションを起こしたのがチタン加工技術)
(今後のイノベーションは機械メーカーが作るものかもしれません)
まだまだ工場は、福井メガネ工業が主体で運営している感じなのですが、世界(中国とイタリア)に眼鏡の大工場を持つルクソさんが本気を出してきたら・・・
鯖江の眼鏡工場は、様々の工程を別の専門工場で作る分業制で発達してきました。
それは、強みでもあるのですが、凄い弱みでもあるんです。
特にこのコロナ禍で目詰まりを起こしてるような気がします。
眼鏡フレームを1兆円も販売出来る企業が、キーデバイスの内製化を目指さない訳がありません。(下町ロケット風に)
案内してくれてる方の言葉の端端にもいっぱい言ってました。
現在、鯖江の眼鏡は同じものをたくさん作った方が、治具や金型等を考えても、コストや手間がかからずに良いのですが・・・・たくさん過ぎても他が回らなくなってしまうのです。
さあこの黒船まだまだ完全内製化は先になると思いますが、下請けしている鯖江の協力工場も色々考える事が必要になってくると思います・・・・
当店も零細ながら他人事では無く、この黒船、日本国内での小売り部門は超少ないのですが、世界規模で考えると有名ブランド(海外)や世界一のレンズ工場(海外)や大手小売店(海外)もM&Aして巨大化した企業であることは確かなんです。
最後に手土産までいただきました!!
オークリーの大きな袋に入っていたのは!!
イタリアンなオシャレなちょい飲みセット!!
カンパリオレンジサワーにトリフのチーズを煎餅みたいなバンに乗せていただく感じでしょうか!
(せんべいみたいなパンをググッテみたらイタリア サルデーニャ島の伝統的なパンでした)
(オークリー・レイバン・コーチ・ティファニー・オリバーピープルとアメリカブランドも数多く展開している会社なので何故イタリア?と一瞬思ってしまった)
お昼は、鯖江の老舗料亭のお弁当(たまたま良く知ってる料亭さんのでした)
お刺身の上に保冷剤を乗せたままの写真を撮ってしまった・・・・
旬のホタルイカが特に美味しかったです!!
いたせりつくせりで・・・こちらからもちゃんと手土産持って行ってまだ良かった(;’∀’)
唯一許された撮影スポット
2階踊り場から、外を・・・
和な庭!
あの山にあるハリウット的な眼鏡オブジェは、社員食堂からしか見えないそうです・・・・
(あれが見えた方が鯖江感が出るのですが・・・)
社員さん達は「将来ここにホタルでも住むようになったらいいね」と言ってる事に対して、
口の悪い僕は「この環境では、やぶ蚊は来てもホタルは来ないよね・・・・」と返してしまった・・・
本当に反省してます。
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