不同視と近視と内斜位
2年前にメガネを初めて購入いただいたお客様(その時は女子高生)
2年後に来店いただきました。
主訴は「メガネが見えにくくなった気がする」
測定データは、今のメガネで両眼で0.6~1.0・・・
2年前に購入いただいたメガネの度数は
RV=S-4.0 1.5ΔOUT
LV=S±0.00 1.5ΔOUT
左眼は裸眼でも1.0の視力はあるのですが、利目(キキメ)は右眼で、今のメガネでの視力測定をしてて、利目の右眼で見ていた状態から左眼に切り替わる瞬間が検者の僕でも感じたぐらい。
(雲霧をかけた両眼開放による視力検査の様)
(融像視は出来ております)
2年前に初来店いただいた時の視力も左眼は裸眼でも良くて、日常生活は何の問題は無かったハズですが、自分自身で違和感があって常用出来るならメガネを作るけど、常用出来ないのならメガネが勿体ないから作らない方が良いとアドバイスして、ちゃんと高校生のうちは学校でも常用してくれてたそうです。(購入半年後に来店してくれてその時は良好な両眼視でした)
それが2年の間に、女子大生になったら・・・・コンタクトレンズを右眼だけに装着して学校に通うようになったのです。
俺も還暦があと数年のオッサンですが、乙女心が全然解らんわけじゃないですよ(汗)
逆に高校時代はメガネで良く過ごしてくれたと思います。
(プリズムメガネでのメリットをきっと感じてくれてたはずです)
で現在の状況をフルバリ検査でグラフ分析してみました。
当社が開発したアプリです。
グラフ分析するためには全ての項目(フルバリ)が必要ですが、AC/A比だけを出したい場合は、「PD・遠方斜位量・近方斜位量」の3項目、シェアード値を知りたい場合には「斜位量・余力」の2項目の入力だけで計算出来るようになっていますし、斜位量を入力すれば、余力値の参照値が出るようになっている優れもので、このアプリの販売もしています。
分析してみた結果、シェアード先生は「遠方6.3のベースアウト、近方2.9のベースアウト」が必要で、パーシバル先生は「遠方4.4のベースアウト、近方3.1のベースアウト」が必要だと言っていますね・・・・
(シェアード先生もパーシバル先生の計算式も理想的になる最低限の数値が出ています)
ただ、この数値は、完全矯正に近い仮の装用値での話で、遠方度数を落とせば必要プリズム量も変化します。
もし今回メガネを作るとなると、利目の近視の度数を上げて、プリズム量も上げないといけませんが、コンタクトレンズとの併用は厳しいかも知れません・・・・
(今の度数なら併用も出来ているらしい)
幸いに、開散余値は少ないですが、マイナス値ではありません!
ここはひとつ、開散力強化のビジョントレーニングを提案してみました。
トレーニングの意味合いは、練習なんですが、今回はムキムキ筋トレぐらい頑張りましょう(笑)
一番有名なのは「ブロックストリングス」でのトレーニング
簡単な作りですが、自分自身でどちらの目で見ているか自覚出来る優れもの!
(写真のは、百均の紐と手芸センターで購入した球のを店頭で500円で販売しています)
(当店のは500円で、アマゾンや楽天ではもっとお高いですが、自作すればもっとお安いです)
ブロックストリングスの紐の長さは、外斜位の場合はそれほど長くなくても良いですが、内斜位の場合は長さが必要です。
目先の商売だけを考えれば、新しい度数を提案すれば購入してくれたかも知れませんが、
コンタクトレンズの事も悪そうに告白してくれた、乙女心を踏みにじる訳には行けません!
もっと加齢して我慢が出来にくくなった時に、相談に来てもらう事にして、コンタクトレンズの度数をもう少し落とすことを提案してだけおきました。
あっ不同視の話が抜けましたけど、今回の事例は僕の経験値を上げて更にブログネタにする事でアウトプットが出来たので、今回メガネを販売しませんでしたし、誰もブログを読んでなくても何の問題もありません(汗)
こ難しい内容ですが、当店がちょっとでも信頼できるメガネ屋さんだと思った方は、当店の応援よろしくお願いします。
応援の方法は!メガネを当店で購入するのも良し、知り合いに当店の宣伝をするのも良し、SNSやグーグルマップでの評価を上げるのも良し、メガネのハートランド頑張ってるな!って思ってもらうだけでも良しです。
[コメントする]