レンズの厚み(プリズムメガネ編)
プラスレンズは中心が厚くなり、
マイナスレンズは外側が厚くなるのは、小学校の理科の授業で学びます。
漢字で書いても凸レンズ凹レンズで、見た目で表現されてますね!
(眼科Dr処方箋で+-で書くと間違うため漢字で書いているDrも多いです)
レンズの度数は、単純には「表面カーブ」と「裏面カーブ」の差が度数になります。
プラスレンズの場合、
画像のレンズはすべて同じカーブですから、同じ度数なんです!
眼鏡のレンズ部分の大きさ(レンズ径)を小さくして、ギリギリの大きさ(径)で制作すれば薄く軽く仕上がります。(上から2つ目のレンズと4つ目のレンズの差)
マイナスレンズは、中心厚は同じなので単純に小さい径のメガネえを選択すれば良いのです。
最近では、機器の進歩でメガネフレームのレンズ形状をトレースして、どこに目の中心が来るかを入力すれば、レンズの厚さが各地点(中心・鼻側・耳側・斜め側)毎に正確に数値が出ますが、いちいち計測しなくても経験上頭の中で何となく解って、最終段階でPCで計測数値化します。
ただ、プリズム度数が入ってくると、経験だけでは頭の中で想像が出来ません・・・・
マイナス度数でプリズムベースINの場合はレンズが薄くなります。
(目の位置がフレーム中心より内側にある場合)
(レンズの耳側の厚くなる地点)
逆にプリズムベースOUTの場合は逆になりますし、プラスレンズの場合も・・・・
ま、関数計算がややこしいのです・・・
で、今回の事例・・・
強度の近視で、まあ強度の内斜位(ベースOUT)の眼鏡をお使いいただいております。
(プリズム眼鏡を使ってからの事を絶賛してくれているのですがどういう表現だったか?)
この度、ご子息の結婚にあたって、どうしてもコンタクトレンズで式に出たいと・・・・
コンタクトレンズの場合、プリズム度数を入れる事は出来ません。
強めのプリズム眼鏡をお使いの場合は、複視(物が二つ見える)になるか、片眼抑制が入って、目の向きがおかしくなるか、外斜位の場合等は常に輻輳を強いられる(マイナス方向強く球面調整した度数)でまあしんどい思いをすると思います。
今回の奥様、強度近視で内斜位でPD(目の幅)が狭い、3拍子揃ってレンズ厚が分厚くなってしまっていた(耳側)ので、コンタクトレンズを装着したうえで、度数の無いプリズム眼鏡を作りたいとの事・・・・
女心と親心・・・・
プリズム眼鏡は度数が少なければ、レンズ厚が薄くなるわけではありません
(上記した理由から)
度数が0(ゼロ)なのに、高屈折レンズに薄型仕上げ(プレカール)を施したレンズ
(ボッタクリで無理やりオプションを付けた訳ではありません(笑))
(普通度数が0(ゼロ)のレンズに高屈折レンズや薄型仕上げはいりません)
(薄型仕上げ(プレカール)とは一番最初の画像の3番目のレンズを必要最小径で制作すると4番目になりますよの事)
思った以上に薄く仕上がった、左右合計10△ベースアウト
スゲー時間かけてこの記事書いたけど・・・・・
こんな記事誰も興味が無いし読まないだろうな(笑)
ただ、勉強して努力して、ちゃんとしている眼鏡をお客様に届けている事が少しでも伝われば幸いかと・・・・・
追記
お客様が絶賛してくれた言葉を嫁が覚えてました。
眼鏡が宝物になった。
眼の不調の事を今まで誰に相談しても、誰にも解ってもらえなかった。
顔の表情だけではなく、性格まで明るくなった 等々・・・・
昔は半商半医と言われていた眼鏡店
測定機器の進歩で簡単に測定出来るようになりましたが、奥が深すぎる内容です。
大概の先進諸国では、業務独占の士業なる国家資格です。
日本では本当に出来ることが少ないですが、誰でも販売の為の眼鏡を測定できます。
ほとんどの方がそれで問題はない場合が多いですが・・・・・
何割の方の眼は、その眼鏡では問題がありますが、本人は自覚してません。
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