水晶体の調節機能とメカニズム パートⅢ
昨日、良いデーターが取れたので、共有したいと思います
(誰と?)
当店には調節を他覚的に測定できる装置を完備しております。
15歳の男の子で、視力低下につき眼鏡を初めて作りたい。
裸眼両眼視力が0.3
左右矯正度数に差があり
R1.0 S-2.65
L1.0 S-1.34 乱視は割愛
輻輳近点は年齢の割にかなり遠い
(調節近点も)
前回のブログでも書いた、水晶体の調節状態を予測しながら度数を決めます。
輻輳近点が遠い事から、ピントフリーズ状態を予測して、それが調節した状態でフリーズしているのか、無調節状態でフリーズしているのかを考えます。
一番最悪なのが、水晶体の状態を考えずに水晶体が調節した状態で度数を決定してしまい、本当は遠視眼なのに近視の眼鏡を作ってしまう事です。
僕が予測した水晶体の状態を確認するためにも、調節機能を他覚的に測定してみました。
ここ機械は、調節と同時に縮瞳が起こる現象を利用して数値化する装置で、左目は全然調節が出来てません。
たぶん遠方視を左目、近方視を右目で見ていて、水晶体の無調節状態が続いたせいだと予測しました。
簡単な眼の使い方のトレーニング(練習)後、もう一度測定すると
表の中の測定時間を見ても解る通り、たった5分後でここまで改善(まだちょっと弱いけど)
(輻輳近点も改善してます)
(調節力旺盛な若年の眼は軽度の調節緊張の表示はほぼ出ます)
昔は「メガネをかけると目が悪くなる」という方もいました・・・
確かに、強すぎるメガネや弱すぎるメガネ、光学中心がズレたメガネをかけているのは目を悪くする原因の一つですが、正確に合わせたメガネはちゃんとかけ続ける方が眼と脳には良いのです!!
この子も矯正した目の利目は右なのに、裸眼状態では左で見ている・・・
距離感や正確な判断が出来にくくなります。
左右視力の差がある場合、視力の悪い(使ってない)方の目の度数が更に強くなる傾向があると思います(あくまで個人的感覚)
この子の場合も、授業中だけかけるのでは無く、常に眼鏡をかける事
小学校の時していたビジョントレーニングを、また自分で再開しては?
(越前市の小学校では学校でビジョントレーニングを実施しています)
を提案してみると・・・・・
とりあえず安いメガネを作って、普段はメガネをかけたくないから、コンタクトレンズをするとの事でした(笑)
僕の説得が通じて良かったです(涙)
[コメントする]