外斜位 不同視 立体視
平成生まれの野球をやっている若者です。
先に入れた度数から紹介すると
右眼 S+0.5 緩いプラスの度数
左目 S-2.25 中程度の近視の度数
左右共に7.5Δ(計15Δ)の強めの外斜位のプリズム度数
(度数が弱いレンズの強プリズム度数が制作出来るレンズの種類は凄く限定されます)
(左右度のバランスは視力値を合わせるのではなく、調節値を合わせます)
カバーテストでは、右眼外斜視の動き
利目は左眼
裸眼視力
右眼1.0
左眼0.1
両眼0.1
利目が逆で成長の段階で放置してしまうと、非利目が弱視になってたかもしれない事例
ただ普通の生活をするには何の問題も自覚も無く、寝た子(目)をおこす必要は無いかなと思われるのですが・・・・
偏光レンズを利用した立体視テストでは
精度はあまり良くないですが、立体視は出来ておりました。
(視力(弱視)や立体視は、成長の段階で視機能が備わる9歳までに獲得出来なかった場合、後天的に獲得するのは無理と言われています)(小さいお子様を持つ親御さんは、子供の目の見方に注意する事は必須です)
本人は目に対する不都合な自覚は無いと上で書きましたが、両眼視に問題がある若者はそれが普通なので問題とは感じて無く、「こんな事やあんな事は無いですか?」と質問すると当てはまる事が多いのです。
(加齢による場合の両眼視の問題には自覚症状がでます)
謎かけ風に「両眼視とスポーツをかけて」
「肉食動物と草食動物の関係とときます」
肉食動物は獲物を狩るために、目が顔の正面にあり、獲物との距離を正確に把握しますし
草食動物は、肉食動物から身を守るため、目は顔の側面にあり、距離感より視野の広さを優先しています。
野球のバッターの場合は?とこの方に尋ねると、日本ではボールを良く見てと教えられるそうです。外野でフライを取るときは、距離感が重要な気がします。
スポーツビジョンは視野や動体視力等々競技によっても違い複雑で、一概にこうだとも言えません。
競技場の全体を上空から見ているような視野の広さをたとえる場合がありますが、もしかしたら斜位眼の方が有利な場合もあるかもしれません。
話を戻して、このお客様の場合、どうゆう眼鏡の度数にするか・・・
一番簡単なのは、寝た子はそのまま寝かしておくこと・・・
今回は寝た子をおこす事になったのですが、プリズムレンズを入れる場合、強い違和感が出る場合とそうじゃない場合があります。
今回の事例は、最初は相当しんどくてつらい事になる事が予想されます。
お客様の理解と努力と強い意志がないと、今回の事例の度数はお勧めしません。
ご注文をいただいた時点から、ブロックストリングスを利用したトレーニングは続けていただいています。
本日お渡ししたのですが、数か月後の状態をインプレッションをしていただけるという事なので、僕自身も本当に勉強になります。
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