メガネ常用とドンダーズの調節力
ここの眼科さんが調節力の表をアップしてくれています。
公のデーターとして、コピーして貼り付けようかと思ったのですが、一応著作権に留意してリンクを張ってみました。(当然1次情報ではありません)
この表をみて、僕たちが習ったドンダーズの調節力の表は、1864年(158年前)のデータだった事にちょっと驚きました・・・・
その後、別の方が1908年に発表していて、日本の石原先生が1931年に発表しているのですね!!
最新の石原先生のデーターでも91年前・・・・
このデーターは眼鏡店なら取りやすく、現代のデータを僕が集計して学会に発表したら僕の名前が着くのでしょうか(笑)
100年前に比べて近方を見る事が格段に上がっているので、違うデータが取れる気もしますが・・・多分そう大差ない結果になりそうです(どっちやねん)
近視眼は無茶苦茶増えてると思いますが、調節力は・・・ほんのちょっとだけ増えてる気がします。(頑張って近くを見る事で調節力は増えるが、近くが見やすい眼(近視)に状況変化する予想的仮説)
ま、業界以外の方は意味が解らない事だと思いますが・・・・・
本題はここから!
昭和34年生まれ(63歳)
ドンダーズ先生と石原先生の先ほどの表から見ると調節力は0.3~1.2ぐらい・・・
上記の当店の検査値から見ると、0.75~1.0ぐらいなので、そう差がありません。
(当店の検査はクロスシリンダーを用いた#14Bの値)
(ドンダーズさんたちは#20#21の実性(虚性)相対調節力の値だと思う)
遠視眼(S+1.25)調節力0.75Dなので、裸眼視力は0.7でだいたいデータ通り!
この方の主訴は、「もうすぐ免許更新なんで良く見えるメガネが欲しい」事なんですが・・・
度数を決めるうえで重要な事は「メガネを常用する気があるのか?常用する気がないのか?」
遠視眼は、
無調節の時には網膜の後方で焦点が合うため、
調節を使えば、視力は良好です!
今回のお客様は、加齢の為、遠視度数より調節力が落ちたため視力も落ちましたが、調節力の方が勝っている若いうちは、自慢の視力だった事が想像できます。
で、メガネを常用すると、
無理な調節を使い続けなくて良くなり、色々と楽になる事が多いために、どうしてもメガネの常用をお勧めしてしまう流れになるのですが・・・・
(玩製披露軽減と書きたいところですが、伊両公国等に定食する畏れがあるので・・・)
理由は解ったが、本人は常用はしたくなく、「運転時だけに使いたい、通常はちゃんと見えてて問題は無い」ことで・・・・
常用しない度数にしました・・・・
(常用して調節が抜けてる状態の見え方と、メガネをかけて無く調節が残ってる状態の見え方には差があります)
(この方遠視プラス外斜位なので、外斜位量がもっともっと多いと、遠視だけの度数を合わせると、両眼視機能が阻害される恐れがある為、良く考えて度数を決定しないといけません)
(夜間運転は瞳孔が開くため、高次収差等も考慮が必要です)
(幸いこのお客様は、day とnight の差がそれほどありません斜位量も多くありません)
やっぱりわかりにくい記事・・・・
昨日も・・・・
あるお客様、上下斜位が発見したのですが、他のメガネもあり、今回はプリズム度数を入れない事になりました。
(度数は同じ度数)
まだそれなりに余力があるのでそれは問題ないのですが、今かけてるメガネ2本共に、左下がりに曲がってかけているのです(他店購入)・・・・
まがってかけている方向が、プリズム効果に適した方向に曲がってるんですね・・・・・
身体がプリズムを求めて曲がってかけている?
新しいメガネをしっかりフィッティングしてしまうと、その分のプリズム効果が得られなくなり、もしかして疲れるメガネになりかねない・・・・
かと言ってプリズム度数は今はいらない・・・・・
仕方が無いので、その分だけアイポイント(光学中心)で調整しました・・・・・
(プリズムを入れると光学中心はもっとズレます)
(知らないで他店がアイポイントがズレてるのを見ると、失敗したまま納めたと勘違いされないか)
凄くわかりにくい記事ですが、当店ではお客様にとって、最適なメガネの設計や度数になるように、考えて提案しています!!!!
PS、
メガネをかけたくないのに、常用した方が良いと言いすぎてしまう事等があって、嫁からはもっとお客様に寄り添えと、あとで怒られる事があったりします(反省)
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