視力は測り方で変わってしまう(怖)その1
メガネ屋さんが測る視力は数種類あって、大きく3つに分類すると、
①裸眼視力
②完全矯正視力
③装用矯正視力
①はメガネやコンタクトをしていない時の視力で、当店ではあまり重要視していなくて、メガネやコンタクトを常用していない人しか測らない事が多いです。
たまに、「私の視力ってどれぐらいですか?」って聞かれたりするのですが・・・・
メガネを常用している人は、0.1以下の場合が多く、0.1以下の場合は、基本0.1の指標をどれだけ前に行って判別出来るかを測定するもので、2m進んで判るのと4m進んで判るのとは、距離は倍で視力は3倍(5m視力表の場合0.06と0.02)ですが、あんまり違い(意味)が無いのです。
②は、メガネのレンズ度数を決める元になる視力で、よく言われるのが「最高視力の最弱度」(近視の場合)なんですが・・・・後で詳しく
③は、②を元にユーザーがどんな場面で、どんな見え方が良いかを考慮したメガネをかけての視力です。両眼視等を考慮した視力もここになりますね!
一番重要なのは、メガネの度数を決める元になる、②番の完全矯正視力の矯正度数
人間の眼球の構造は、調節力のある水晶体が眼球内にある為、水晶体の状態を考慮しないと正確な完全矯正値が出せません!!!名前も「完全」なんですから・・・
この記事を書くきっかけになったのが、先日の中学生の子!!
大きい視標から、徐々に小さい視標になって行くのですが、段々答える速度が遅くなって行くんですね!!
(じっくり見てから答えてくれるのです)
今どきの学生さんって、直ぐに「判りません」って答える方がほとんどなんですね。
「判りません」と答えられると、
①全く判らない
②あまり判ららない
③たぶん「い」だが間違ってるといやだから
の、どれかが判断出来ない・・・
で、「間違えてもいいから、何か答えてね」って伝えても、
「判りません・・・」と答える子が多い・・・・
僕が、ランドルト環の視標じゃ無く、ひらがなを主に使用する理由には、
どう間違えたかを、参考にしているからなんですね!
(あと耳だけで確認出来るし)
例えば、「て」を「と」って答えたり「と」を「そ」って答えた場合はある程度見えてると思うし、「く」や「へ」を「の」って答えた場合は全然見えてないと判断出来る。
あと「く」だけ妙に見えてる時は、倒乱視の弱矯正を考えたり・・・
完全に判る100%だけで判断する視力では無く、規定では、60%の正解率で見えてると判断するのです。
「間違えてもいいから答える」もう一つの理由に、しっかり遠方を凝視して判断する事で、上にも書いた「水晶体の調節」をなるべく抜いて測定出来る事。
現代社会では、遠方を凝視する機会がほとんど無く、室内でスマホやタブレットやPCを使ってる事が多い社会ですね。
遠方視で焦点が網膜に合っている図↑
近方視で、水晶体の調節力を使って網膜に合っている図↑
近方ばっかり見ていて膨らん状態の水晶体を、遠方を凝視する事により適正な度数を導きだせるのです!!
水晶体が膨らんだままの状態(ピントフリーズ)での完全矯正値は、マイナス度数の過矯正になってしまうのです。
疲れるメガネだけでは無く、近視が更に進みやすいメガネになってしまいます。(怖)
こんな専門的で分かりにくい内容のブログを発信している理由は、
①当店での度数測定はしっかりしてるから、当店でメガネを買ってね!の宣伝
②当社スタッフへの視力測定の心得の共有
③書くことにより僕自身のアウトプット
①は、普通のメガネユーザーさんは、何処でメガネを買っても同じ度数になると思ってる方がほとんどで、かなり時間をかけて頑張って書いても費用(時間)対効果はそう見込めません(苦笑)
②は、スタッフに検査を教える時にもここまで説明していたか?していても覚えているか?
なんですが、そもそも当店スタッフが内容をしっかり理解して読んでいるかが疑問(見もしていない可能性も)
ま、ほとんど③の自己満足だけだな(笑)
その2に続く・・・・・
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