両眼バランス検査
先日、新人スタッフへの視力検査項目で、左右の目のバランスは「視力を合わせるのでは無くて、調節を合わせる」と説明したのですが・・・・
ちょっと難しいですね。
国家検定「眼鏡作製技能士」の実技試験では、
交互遮蔽法
偏光レットグリーン
偏光文字視標 があるみたいです。
偏光レッドグリーン以外は左右眼の視力を合わせているんですけど・・・・
調節を合わせる事を極端に説明すると、
右眼の最高視力が1.0あって、左眼の最高視力が0.7の場合に単純に左右の視力を揃えると、左右共に0.7に揃える事に問題がありそうな事は直感的に解りますネ。
分かりにくい例で例えると、
右眼の最高視力が1.2左眼の最高視力が1.0の場合、両目とも1.0に合わせるのはどうか?
あれ?どうなんだ??
じゃあ、右眼の最高視力が1.5で、左眼が1.2の場合、両眼共に1.0に合わせるのは?
あれれ???
光の波長ごとに屈折率が違う事を利用して検査しているのが、レットグリーン検査
緑色の光の波長の方が屈折率が高く、赤色の方が低い事を利用しています。
(波長の屈折だけで考えると赤・青の方が良いような気がするけど、反対色の方が都合がいいのよね)
もし、矯正度数がこの状態の右眼の
の視力が1.0で、
矯正度数がこの状態の左眼
の視力が1.0だった場合、
両方の目の視力が1.0で視力は揃っていて、視力のバランスは良さそうに見えますが・・・
両眼共にこの状態だった矯正度数が左右で0.5ディオプトリー違った場合
近くを見る時、(左右眼同じ調節をした場合)焦点距離が左右の目で約10㎝ほど違ってしまって、近くを見る時に使いにくいメガネの度数になってしまいます。
この事から「メガネの度数の左右バランスは調節を合わせる」という事になっています。
座学(机上)での論理はこれで間違いが無いはずですが・・・・
人間の身体は、ちゃんと補正をかけるので、ほとんどの方はそこまで気にしないで視力合わせだけでも良いと思います。ほとんどの方は・・・・・
(当店では合わせていますが)
ただ、一部の方は、そこが出来ていないと大変不都合なメガネになってしまいます!!
当店の検査では、その一部の方の見逃しも無いように、ルーティンで全員の調節ラグ等も調べています。
それ以外にも老若共に近方(調節)状態を知っておくことで、遠用の矯正度数の確認もしています。
(以上当店のスタッフはしっかり頭に入れておいてください)
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