サングラスが古くなると紫外線を通す??
ごく最近、ネットニュースで、「紫外線カットのサングラスが経年変化により紫外線を通すこともある」ような記事が流れました・・・・
一応プロのメガネ屋さんなので「え!?」そんなことあるの???
と思い、検証してみました!!!!
まずは、紫外線を一番通すと思われる、ガラスのテストレンズ
UV透過率92%・・・・
逆に何もないガラスでも8%もカットするんだ・・・と思いました。
ちなみに当店で一番分厚いテストレンズ(+16.0)ではUV透過率77%でした。
次に紫外線を多く通したのが・・・
チャイナ製の安い枠のデモレンズ(仮に入ってるレンズ)
UV透過率64%
ペラペラのアクリルレンズでも36%カットします。
国産フレームに付いているデモレンズは透過率16%ぐらいから27%とUVカット率は上がります。
いずれも、眼鏡用レンズにした時に外して破棄するものだからそう影響ありません。
ちなみに、透明度が高いクリアーファイルが透過率86%で、あの乳白色のクリアーファイルが透過率58%で、透明度が悪い方が紫外線をカットする割合が高いです。
(書類の紫外線による変色を避けたい場合は、透明度が悪いクリアーファイルがお勧めです)
僕の私物のレンズ・・・・
無色1.67ブルーカット(HOYA) UV透過率1%
ちなみに各社のUV420クラスのレンズもUV透過率1%以下でした。
ここまでの検証で、プラスチックの方がガラスよりカット率が高い事が解ります。
で、TVドラマで大ヒットした、キムタクのレイバン薄いカラーのガラスレンズ
ガラスレンズでこれだけ薄いカラー・・・・・
さすがに、しっかりUVカットしておりました(笑)
前置きはこれぐらいで、今回の検証「経年劣化で紫外線は通すのか?」
今回たまたまレンズ交換の依頼があったのでこの記事を書けるのですが
2007年(13年前)販売した1.5素材偏光オリーブグリーンカラー
(プロはこのカラーネームでメーカーが特定できますね)
偏光レンズはレンズの間に薄い偏光フイルムを挟み込むため、経年するとレンズのカット側から酸化?してきます・・・・
(激しい使用で13年、仕方がないですね)
ハイ!13年経って劣化したCR素材のレンズでも、しっかりUVカットしております。
あのヤフーニュースに流れた記事も今では削除されていて、名前が出ていたの取材元の方も直接な取材は無かったんだとか!?!?
当社が取り扱っているUVカットレンズは、半永久的にUVカットが持続します!!!
日本のほぼ総てのレンズメーカーが使用している共通カラー「アリアーテ」のカラー見本レンズで検証してみると、UVはまあまあ通しますが、濃いカラーはUVをほぼカットします。
昔から言われていた、
「UVカットしていないサングラスは、サングラスによって瞳孔が開くため危険」
というのも、「デマ」認定ですね(笑)
(可視光線が通りにくい濃いカラーのレンズは当然紫外線も通りにくい)
(裸眼でいるのが一番UV曝露する)
知人の眼鏡屋さんが記事を取り上げてくれました。
http://www.jmoia.jp/glasses/meganeportal/
ここのサイトでも「紫外線カットの耐久性」のところに見解が書かれてます。
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