2023年5月
「眼鏡作製技能士」第二回国家試験
明日全国8会場で、昨年誕生した「眼鏡作製技能士」の国家試験に約1000人が挑みます!
当店は第一回目の試験で2名の「一級眼鏡制作技能士」が在籍しています。
↑本物はA3とデカいので
↓A4のレプリカを作って本物が痛まないように無くさないように、証書は本人個人で管理しています。
当店からは、第二回目の一級国家資格に1人がチャレンジします。
(来年にも1人、再来年も別の1人が挑む予定)
その眼鏡制作技能の国家認定の実技試験の項目には「①検査②レンズ加工③フィッテング」の3項目あるのです。
国も度の入ったメガネを作るうえで大変重要な3項目と考えている訳です。
ただ、この3項目は一般的に価格の無いプライスレスな項目なんです・・・
当店もこの三項目は最重要と考えているので、手を抜く事の無く常に高みを目指しています!!
プライスレスとは、メガネを販売するにあたって、「フレームの価格」「レンズの価格」は表記されていて、その合計でメガネの価格が決定しているのですが、3項目の価格は???
フレーム代金とレンズ代金に含まれていると小売店は考えて価格設定をしています。
当店の①検査機器は、システム検眼器、オートケラトメーター、検眼レンズ、その他の機器、秋には約400万円するOPDスキャンも導入予定で、余裕で1千万円を超える機器を使用しています。②の加工機器も最上位機種の加工機や、レンズメーター、その他の機器でこちらも1千万円に近い機器を揃えています。
決して高く売りたいから、機器を揃えている訳では無く、(きれいごとを言うと)顧客満足度を上げて快適なメガネをお届けしたいから、それが長く持続できる商売だと思って努力しています。
過去に認定眼鏡士の重鎮の方(現在は亡くなっています)認定眼鏡士となるもの「メガネの通販はダメだ!」と強く声を上げていた方がいました。
おっしゃる通りで③のフィッテングがきちんと出来てて初めてメガネの度数が生きてきて、それを放棄している通信販売は認定眼鏡士としてはいけない、との主張だった気がします。
凄く同意して、当店も通販は致しておりませんが、時代の流れと、眼鏡士だけが通販を禁じられるのは違うかな・・・(メガネの通販を肯定している訳ではありません)
メガネの通販業者も、今持ってるメガネの度数や処方箋の度数でできますよ、としているところが多いですが、測定する機器も知識も手間もいらないし加工も拘らなければ、その分の経費が要らないので、安くする事も可能なんですね・・・
(通販するにも努力と別の経費は必要ですが)
当店では、同じレンズでも3通りの価格設定をしています。
A・メガネフレームと同時にご購入いただいた場合
(価格表のレンズ代金から単焦点は-3,000円累進レンズ-4,000円レンズ代をお安くしています)
B・過去に当店でご購入いただいているフレームにレンズを入れる場合
(価格表のレンズ代金)
C・他店でご購入のフレームにレンズを入れる場合
(価格表のレンズ代金+加工代として2,000円)
A・は店内のレンズ込のセット商品との価格差を少なくするため。
B・は普通ですね
C・を始めた当初は不安でしたが、お客様にもご理解いただいています。
(ご理解いただけない方はレンズのみを購入しない)
(加工代2千円を足しても当店のレンズ代金はお高くない)
C・はフレーム代金にはレンズ加工代が含まれるとの考えからです。
レンズを当店で入れる場合にも、簡単なフィッテングしか出来ません。
当店で取扱いの無いフレームに何かあった場合には責任が持てないのと、フレーム代金にはフィッテング代金もが含まれているという考えからです。
メガネって他にはない特別な商材で、かけているうちに曲がったり歪んだりして、メガネがズレ落ちるようになったり、見え方が悪くなったり、耳や鼻が痛くなったりしてメンテナンスがいつ迄でも必要なんですね・・・・
国家認定の実技試験の項目には「①検査②レンズ加工③フィッテング」の習得は試験項目にもなるぐらい簡単ではありません!!
当店も技術を売りにしていますし、技術の安売りはしたくありません。
是非信頼のおけるかかりつけメガネ店を見つけてみてください。
当店も候補の一つに入れてくれると幸いです、
[コメントする]補助金
このブログを昔から読んでくれている方なら知っていると思いますが・・・
(そんな熱心な読者がいるのか?)
武生店を分社化してからの10年は補助金と共に成長してきたと言って過言ではないのです。
当店の設備を増強する場合「こんな事業をして利益を増やして税金を納めるから当店に投資してください」と事業計画書を書くのです。
国も上手に商売を行って、経済を循環させて雇用を増やして税金をしっかり納めてもらえば出資したお金(税金)も無駄にはならないのです。
(当然当社もいただいたお金よりも払っているお金の方が多いです(笑)
今現在も二つの補助金が採択され、現在進行形で事業を行っているのですが・・・・
(当然その二つは全然違う事業です)
一つ目は過去に何回も採択された実績のある「小規模持続化補助金」
この補助金は2014年からスタートしているので、当社が2013年に独立した
流れは、①公募申請②採択・交付決定③補助事業の実施④実績報告⑤確定検査・補助金額の確定⑥請求⑦入金
二つ目は「事業再構築補助金」
流れは、①応募申請②採択③交付申請④交付決定⑤監査⑥補助額確定⑦請求⑧入金
一つ目の現在は⑤の段階で、二つ目は③の段階
どちらともにインターネットでの手続きで、凄く楽になっています。
(昔は書類を郵送でした)
どちらの補助金も、[jGrants]というサイトで手続きするのですが・・・
どちらも。4月13日に書類不備があって差し戻しされたのが、超簡単な不備だったので瞬間的に同日に申請しなおして、1か月経った5月14日(今日現在)になっても音沙汰なくまだ次のステージに進むことが出来ません・・・
(ゴールデンウイークが入っていた為でしょうか)
一つ目は既に事業が終了しているのでそれほど問題は無いのですが・・・
二つ目は見積書を取って、この装置でこの金額でOKですか?の状態・・・
事業は1年で支払いまで完了しないといけないのに・・・
そこに在る装置を買うだけなら1年も必要ないと思うけど、今回はオーダーで作って貰わないといけなくて製作時間もそれなりにかかるのに・・・・
(基本交付申請にOKが出てからじゃないと一部でもNGが出てしまうと色々大変な事になる)
この半導体不足で納期が読めない中、OKが出るまで待機していて大丈夫か不安になる(汗)
(見積もりを取った先の業者は催促してくるのに)
当社が約9年前に初めて採択された補助金がコレ↓
新ディスプレイ!!!!
アベノミクス政策で始まった補助金と書いてますね
他社の事を特に悪口を書かないように心がけて書いてたつもりが、9年前には書いてたりしてましたね(汗)
[コメントする]光の波長(紫外線)
光の波長の実験で、「メガネレンズは紫外線をカットしているのか?」を検証してみました!
真ん中のレンズは紫外線で着色する、調光レンズの上にセイコーの「フロンティア」を下方に、通常のUVカットレンズを上方に置いて、紫外線発光装置を被せてみました。
一応レンズの位置を反対にしたのも・・・
セイコー「フロンティア」は420ナノメーターの青色光を約80%カットするレンズです。
UVカットレンズは400㎚を99%以上カットするレンズ
紫外線は、400㎚より低い波長で・・・
(昔は380㎚だった気がする・・・)
通常のUVカットレンズを若干通しているという事は、
このUVライトの波長は、405㎚ぐらいか・・・・
よくメガネ屋さんで行っているデモンストレーションのペンライトの波長は、410㎚なので通常のUVカットレンズは通過して、UV420(フロンティア)のレンズは当然通過出来ない・・・
レンズ素材メーカーの努力で、無色透明で可視光線透過率が高くて、紫外線を通さないレンズレンズが出来上がった訳です。
現在ではUV400を通すプラスチックのメガネレンズは淘汰されていると言ってもいいと思います。
紫外線は眼に対しては害があるのは間違いないのですが・・・・
紫外線は眼に対しては害があるのは間違いないのですが・・・・
紫外線は眼に対しては害があるのは間違いないのですが・・・・
紫外線は眼に対しては害があるのは間違いないのですが・・・・
僅かな10㎚の差をこのような実験で恐怖を煽るのは・・・・
(可視光線は400㎚から800㎚まで)
(波長が短い方がパワーは強い)
メーカーさんはこの差を開発するためにものすごい努力をしたのは間違いがありません。
はい、当店がUV420レンズの販売実績がほとんど無い言い訳でした(滝汗)
ちょっとでも波長の強い光線をカットしたいお客様は、是非ご指定下さいませ!!!
[コメントする]♡ 初めての紹介状 ♡
昨年から始まった、国家検定「眼鏡制作技能士」の中で眼科医との連携が最重要項目になっています。
日本では、メガネを作る為の視力測定は医療行為にあたるのか?の論議が昔ありましたが、
国会答弁の中で「人体に害を及ぼすおそれがほとんどない視力検査であれば、医師等の資格を持たない者であっても視力検査を行うことができる」となっています。
度数を決定する行為も、
「顧客に対して視力補正用眼鏡等の適合の度合を確認する等の補助的な行為であり、視力検査の結果に大きな誤りは生じないと考えられることから、危険性がほとんどないと考えているものである」
となっていて、医療行為とはみなしていません。
裁判所の判例が無いなか、担当大臣(や官僚)の国会答弁もいいかげんな事を発言したら大変なんですね!!(最近の国会で放送法について同じ答弁を繰り返してた)
当然眼鏡店は医師免許を持っていない為、診断等を行ったら罰せられます。
僕が受けた試験にこんな問題が!
問題自体は覚えていないため、答えを書くと「近視や遠視」は言っては行けなくて、老眼は言って良い・・・・
「近視や遠視」は病気で、老眼は老化現象なので病気では無いとの考えからです・・・
僕も入っている眼鏡店の勉強会のクロージングサイトで、眼科さんに紹介する場合紹介状はどうする?みたいな議論がありました。
眼鏡店は診察や診断は出来ないので、ほとんど書く内容が無いので、僕自身は紹介状を書いたことはありませんが、メガネを作る時に測定していて、矯正視力が出にくいとか、色々な違和感がある時は、メガネを作る前にお客様に眼科受診をお勧めしています。
そういう時には、お客さんには「視力が出にくいので先に眼科さんへ行ってみてからにしましょうね」ぐらいしか言えません・・・
当然お客さんは不安になって色々聞いてくるのですが・・・「お年もだいぶんいってますからね」とか「一応念のために・・・」ぐらいしか言えないのです・・・・
クロージングサイトの中で他店様が書いててあツそれ良いなと思う事例があったので今回真似して初めて紹介状みたいなのを書いてみました!!!
眼鏡店に出来る事は視力測定ぐらいで、それはそこに被検者が居ればわざわざお知らせする必要が無いのですが、過去にその方がどれぐらいの矯正度数でどれくらいの視力が有ったのかは、そこにお客さん(患者)がいても判らないのです!!
で今回書いた書類が、
二年前と現在の他覚値と自覚値と矯正視力のみ
(その時作ったメガネの装用度数とは違います)
今回は、他覚値と自覚値の違いも大きくて、特に左目が視力が出にくい状態です。
矯正度数も2年半前と大きく変わっています。
僕の矯正最高視力の導き方が不完全で、もっと度数によっては視力が出たと思われる方もいるかも知れませんが(笑)
自分で言うのもなんですが、僕割と上手なんです(滝汗)
メガネを制作するうえで色々聞いていますが、メガネ店が法令を遵守したうえで書ける部分だけお知らせしてみました。
今回はかかりつけ眼科さんが無いとの事で、宛名は記入しませんでした。
前もって定型文(テンプレ)を用意してなかったので、実際に書いたのとは若干違いますが、今後はこれをテンプレに使おうと思っています。
(次は会社名では無く屋号の「メガネのハートランド」の方が良いかも・・・)
僕が30年以上前に眼鏡学校で、病院研修に3か月眼科実習に入った時の事
当時僕が行った大学病院では、他覚測定機は特別な限り使わせてもらえず、ほぼゼロベースからの検眼でした。で、カルテには「この度数ではこの視力」を度数を徐々に上げた状態を全部メモ代りに書いて行ったのです。当然カルテの半分以上が僕の汚い字で埋められていきます。
それで怒られたことはないのですが(笑)
大学病院ですので、視力が上がりにくい患者さんが多くて、測定する患者さんの数も半端ない・・・(検査員も沢山いましたが)
そこでの経験値は、かけがえのない物となっています。
話を戻して・・・・
この眼科で診てもらう予定のお客様、眼に問題が無ければいいのですが。
[コメントする]遠近両用レンズとは
メガネ屋さんって「遠近両用レンズ」ってキーワードはよく使います。
でも「水陸両用車」は、誰が聞いても、水上と陸上の両方走れる車なんですが、エンキンって??
語源は、遠方と近方を見れるレンズなんですが、この感覚が判るのは、大人になってからです。
メガネ屋さんがいう大人の年齢は!!!約45歳からなんです・・・
この表で見ると、45歳の調節力は3Dちょいぐらい・・・・
昔から言われている「本は30㎝離して見るように」の30㎝を見るために必要な調節力は1÷3の3.33Dで、もうギリギリ・・・・スマホなどはもっと近くなる傾向があるので、25㎝としたら必要な調節力は1÷2.5の4Dなので、ピントが合わない場合が想定されます。
(大人になった45歳の調節力で計算しています)
大人になる前の年齢の方は、エンキン両用って言われてもピントは来ないはずですよね(笑)
昔々の遠近両用レンズは、焦点距離が遠方と近方の2つの焦点距離にだけ合わせたレンズで、レンズが二つに分かれた二重焦点が主流でしたが、現在の遠近両用レンズは「累進レンズ」とも呼ばれるように、遠方から近方までを、徐々に度数を変えた中間距離を含むレンズ設計となっています。
車の変速ギアに例えると、ハイとローだけでは無く、数拾段のギアをオートマチックのように徐々に変えていく感じですね(余計解りにくくなりますね)
ただ、ビデオカメラのように二枚のレンズの距離をずらして焦点を合わす訳では無く、1枚のレンズの上方部分と下方部分に違う度数のレンズが入る設計になっています。
世界で初めて開発したのがフランスのエシロール社で1959年。
僕がメガネ業界に入った約40年前には、そのバリラックスレンズの改良版バリラックスⅡがHOYAレンズとタッグを組んで、日本市場を圧巻していました。
価格も1組(左右)6万円ぐらいしてた記憶がありますね。
当時累進レンズは、レンズ表面が球面状でない事で、通常のレンズ研磨では出来ない為にレンズの型を作ってそこに素材を流し込んで成形していました。
当然レンズ設計は限られるし、型代の価格も高くなります。
(現在のレンズ設計と当時のレンズ設計は雲泥の差です)
現在の高スペックのレンズは、1枚1枚表も裏もフリーフォームで削りだしていますので、レンズ設計も自由に出来ますし、度数やメガネフレームの形状によって、最適な設計に変える事も可能になりました。
技術の進歩により、次に求められるのは、そのレンズを使うユーザーに最適なレンズを選択出来る技量となります!!!
折角高スペックなレンズでも、度数やレンズの設計を間違って選択してしまうと、逆効果になりかねません・・・
遠くから近くまで見える「遠近両用レンズ」には主に次の4パターン
上に書いた通り、レンズの上方部分と下方部分に異なる度数を入れる事で、焦点距離を変えているんですが、フリーホームで作る事でレンズ毎にその割合を変える事が可能になりました。
(この表は、当店が加盟しているボランタリーとHOYAレンズがオリジナルで設計したレンズです)
向かって左側の設計が、遠方の割合が広くて、右側に行くほど近方の割合が広いレンズ設計になっています。(右側3つが中近両用と呼ばれてるレンズ設計です)
またレンズメーカーはHOYAさんだけではありません・・・・
レンズの素人であるお客様に最適なレンズをお勧めするのは、メガネ店の重要な任務だと思いますし、それが出来ないと顧客満足度を上げる事が出来ません。
当店では、色々視環境について細かい事も聞き取りしているのはそのためです。年齢等も興味本位で聞いている訳ではありません(笑)
二人づれで来店されているお客様に、お二人の関係性を聞くことはありませんのでご安心下さい(笑)
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