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他覚値 & 自覚値 パートⅡ

技術的お話

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他覚値 & 自覚値

今回はちょっと珍しい事例をご報告・・・・

 

他覚値(とくに左)

S-4.25C-0.25

自覚値

S-5.0C-0.0

(自覚値の方が強く出ています)

 

普通、他覚値より自覚値の方が強く出る事ってほとんど無いのです。

なぜなら、水晶体の調節が入ってしまうと他覚値が強く出てしまう事はありますが、その反対は無いからです。

(マイナス調整が強く入ったとしても、その度数で視力は出るはずです)

 

当店の自覚検査は、全員が他覚値から雲霧(度数を緩めた)をかけた状態から測定しだす事が必須になっています。緩めた状態から徐々に度数を上げていき、ある程度の度数になった時から度数を上げても視力が上がらなくなります。最高視力の最弱度が矯正度数の定義になっています。

普通は他覚の数値のちょい手前でその度数(視力が上がりにくくなる)になるのですが、他覚数値の度数でも0.7程度しか無く、更に度数を上げれば視力がもっと出だすのです・・・・

(他覚値の度数で0.7の視力の時はあるのですが、度数を更に上げても0.7かもしくは低下する事が多いのです)

 

おもわず、ピントフレーズ(調節が入ってしまった)時と同じように他覚値を取り直して見ました・・・

(他覚値より少なすぎる度数で視力が出た場合の確認)

 

当店の秘密兵器の角膜形状測定装置(OPDスキャン)で測定してみると!

 

「遠視眼矯正手術眼(80.8%)」と・・・・

念のためお客様に「レーシックみたいな眼の手術してませんよね?・・・」

当然答えはNOでした(笑)

今まで当店で「近視矯正手術眼」と出た方は100%の正解率なんですが(笑)

 

レーシック手術の場合、角膜の中心部分だけが扁平になっているのですが、

今回の事例は、角膜の中心だけが、ぽっこりしているのです。

(円錐角膜とは違います)

(診察や診断ではなく観察です)

前回のメガネは眼科さんにもかかっての処方箋でした。

(○○障の気はあるのとの診断だったらしい)

(けっこう度数には悩まれたらしい)

 

前の記事にも書きましたが、他覚機器(オートレフ)はある一定地点の測定値を(平均的に)数値化するために、複雑な形状(数値)だと、最適な度数とは違う度数に出ていて、今回は過剰に弱く出ていると判断して度数を決定しました。装用テストでは大丈夫そうでした。

(眼鏡店では近視の過矯正が一番NG)

(当店ではしませんが眼位の球面補正を狙って近視を過矯正にする場合もあります)

 

人間の身体って複雑に色んな所が係って難解で、単純な座学だけでは深く学べないです・・・

見えるだけのメガネの度数は、それなりに簡単に出せるのですが、快適なメガネの度数になると、測定値だけでは無く生活環境や用途によっても、変わって来るので相当な知識と経験値が必要なんですね・・・・

 

そんな事も将来は人工知能(AI)が数値化出来てしまうのでしょうか・・・・

 

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