技術的お話

度付きサングラス

2009年8月18日技術的お話

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一見ただの、大型シェープ・ハイカーブサングラスに見えますが、度数付き偏光レンズが装着されております。

度数は乱視軸度が90度だから合計で2,50とそれなりの度数で、
レンズ径７５㎜の５㎜偏心で８カーブ・・・・
プロの方なら解かると思いますが、この度数でもレンズの一番厚い所で５㎜ぐらいでしょうか・・・
そんな分厚いレンズもすっきり収まって見えるのは、レンズを特殊なカットで削っているおかげです。

写真では解かりにくいですが、レンズ前面側だけ度無しレンズ分の厚みだけを残し削りこんでいく段カット加工。
次のレイバンサングラスも、ま・普通のサングラスに見えます・・・
が、写真を注意してみてもらうと、右テンプルが普通に見えるテンプルとレンズを通して見えるテンプルの位置と大きさが全然違うのが解かるでしょうか・・・
レンズのプロの方なら解かると思いますが、かなりの度数です。


－７,25ＤしかもＰＤ（左右の目の幅）が56ミリ
（この様なサングラスの場合目の幅が広い方がレンズが薄くなる、56ミリはかなり狭い方）
しかも偏光レンズをご希望
（偏光レンズはレンズ内に偏光膜をサンドイッチ状に挟み込む為通常レンズより厚くなる。しかも超高屈折レンズは製作されて無い）
最初はハイカーブのスポーツサングラスをご希望されていたのです。
「でしたら、インナー付きサングラスでいかがでしょうか？」
インナー付きサングラスは見た目でＮＧ・・・
（価格的には、偏光サングラスに無色のレンズをインナーに加工したほうが、偏光度付きレンズでサングラスを作るよりも半額以下で仕上がります。）
この度数で、最初のナイキみたいなサングラスを作った場合縁厚は30ミリを超えるのではないでしょうか・・・怖くて計算してませんが・・・
最終的に決めて頂いたのが、フレームサイドも厚く、レンズの厚さを隠す事が出来る「レイバン」のサングラス。

ルビーミラーコートを付ける事で、スポーティーに。
写真は光の関係でゴールドに反射してますが実際は赤くカッコ良く反射しております。

ナイキサングラス、こちらも度付きハイカーブレンズで仕上げております。

ディオールサングラス
こちらも度付きハイカーブレンズ装着

カザールの新型サングラスに偏光レンズの真髄カラーオリーブグリーンを装着。

グッチサングラス、ビフォー（度なし）　　　　　　　　　　　　　　　アフター（度付き）

度付きサングラスの問い合わせがけっこうあるので、今までのサングラス記事をサングラスカテゴリーを作ってまとめてみました。
興味のある方は覗いて見て下さい。
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持ち込みサングラス

2009年7月13日技術的お話

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お客様、持ち込みサングラス。
当店では取り扱いの無いブランドですが、形が気に入られて購入されたとか。
このサングラスに、度付きレンズを入れて使用したいとの事で当店に来店されました。
当店に来るまで、数店のメガネ店で度付きレンズを入れる事を断られたそうです。
このお客様の、レンズの度数・レンズの外径・レンズカーブ・レンズの止め方・を考えて仕上がりを考えた時、お断りする方が無難ですね・・・・
「出来たらレンズの幅を小さくした方が、レンズの厚みが薄くなりますよ・・」
と、言っても、この形、この大きさに惚れたらしい・・
このサングラスに使用されているタレックスの偏光レンズにも興味は無いそうだ・・・
で、お客様の希望のカラーで出来上がったのが、こちらのアイウエアー

鼻側のレンズデザイン、マイナスカーブもバッチリ！！

最大の難関、ツーポイントフレームのレンズ後面に止めるテンプルも、その部分だけレンズに埋め込む事で無事クリアー。
紫外線の強い季節になってます。目のＵＶケアも是非当店で・・・

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ビッグな度付きサングラス

2008年8月21日技術的お話

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以前紹介した、ドルガバのド派手ビッグシェープのハイカーブサングラス。


度数は、Ｓ－５．００と－４．７５の結構強い近視の度数（裸眼視力０．０５ぐらい）
使用レンズは、コダックＳｐｏｒｔＭａｘ１．７０　８カーブ　内面マルチ　偏心　プリズム補正
これだけ大きくて、度数が強くて、ハイカーブ・・・分厚い条件が揃っても
高屈折レンズを使用し、プラ枠の後ろ面に厚さが隠れるように加工する事によって、写真のように厚さが目立たない。

レンズの外側のコーティングは、あえてサングラスらしく目が見えないようにハードコーティングのみにし、見る側の内側のコーティングに、反射を抑えたマルチコートを採用。
内側から見てもレンズの厚みは気にならない。
上の写真を見て、フレームに一つの細工がお解りになるでしょうか・・・・

細工をする前の状態
世界のサングラス市場からすると、日本のサングラス市場は１割にも満たない数パーセント
欧米人の青い目に比べて、黒目自体が強いのも有るのだが、日本人はガラが悪くなるといってサングラスをあまり使用しないし、サングラスにお金をかけない・・・
ゆえに、日本製のサングラスは少なく、おしゃれなカックイイサングラスは輸入品がほとんどである。
インポートのサングラスは、平面的で鼻の低い日本人の事など、まるで考えてくれない・・・
前置きが長くなったが、一つの細工は、鼻盛りをした事・・・
セルロイドやアセテイトの削り出しした、フレームの鼻盛りは、比較的簡単に出来るのだが、このフレームの様に一体成型のフレームは、写真のようにパーツを張り付ける。

もし、ずり下がったり、まつ毛がレンズに当たる、眼鏡やサングラスをお持ちの方は、一度ご相談を。

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度付きサングラス

2008年7月19日技術的お話

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グッチの大型ハイカーブ度付きサングラス。
コレだけ大型でハイカーブ、しかも穴あけタイプで、レンズの後ろにレンズを抑えるバーが来ているタイプ。
こういうサングラスを度付きにする場合、色々な条件が揃わないとお断りしている。
マイナスレンズ（近視用）はレンズ径が大きくなるほど、レンズの縁厚がぶ厚くなる。又ハイカーブになればなるほど、レンズの縁厚が厚くなる。
レンズの後ろ側に、フレームが有るため、レンズ厚がもろ前面に出てしまう。
使用したレンズは「コダックスポーツマックス１．６７」
ニコンの「シースタイル」セイコーの「ワイドテック」という選択肢もあったが、度数と予算的にこのレンズになる。

厚み、カーブ的にも、完璧！！！１！！！
度数、目の幅、レンズの大きさから、ある程度の予想は出来るのだが、実際レンズを削るまで「ドキドキ」モノである。

カラーもリクエスト通りに仕上がる。
見本カラー通りに染色するのは、メーカーさんもやり易いと思うのだが、このレンズより、１０％薄く仕上げて・・・・（汗）
受ける立場になれば、あいまいなのは嫌なのは良く解る。
シビアなカラー要求の場合は、昔の染色器、染色粉を引っ張り出して来て、ＣＲ－Ｗに当店で染色したカラー見本をメーカーに出す、なんて事もした事があるが、納期的に、お客様了承のもと、ノークレームという事でメーカーさんにお任せした。ほんとにいい仕事をしていただけた。
今日から、学校は夏休み。
目も紫外線対策にサングラスをどうぞご検討くださいませ。
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