メガネのハートランド
福井県鯖江市産の眼鏡を販売。認定眼鏡士のいるお店。
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内斜位 その2

技術的お話

 

11歳のスポーツ少年

 

スポーツ用にと、初めての眼鏡を買いに来店いただきました。

 

サッカー・バレーボール・野球・テニス等々、スポーツ少年・少女に人気のレックスペック!!

 

 

このくらいの年齢の子の初めての眼鏡だと、眼科の処方箋をお持ちの方がほとんどなんですが・・・

 

店「眼科へは行かれました?」

 

お客様親「はい」

 

お客様親「視力で0.3でした」

 

店「処方箋とかは出ませんでした?」

 

お客様「視力を測っただけです」

 

 

で、当店で検査して、他覚測定器(オートレフ) ゆるい近視

 

カバーテスト  それなりの内斜位・・・・

 

 

雲霧をかけたりフリッパーしたり調節をなるべく外し →  両眼視力0.3 → 0.5 へ

 

 

両眼解放検査 → ゆるい近視 0.5→ 1.2

 

 

一番やってはいけないのは、遠視の子に近視の眼鏡を処方する事・・・・

 

 

カバーテストで内斜位に出ているのは、調節性内斜位を疑わなければいけません。

 

 

調節力の強い児童は、近くばっかり見ていると、眼筋・毛様体筋がフリーズしてしてしまう事があります。

 

 

そうゆう時に活躍するのが、

 

調節機能解析ソフトAA-2

 

まあ微妙・・・・

 

 

 

矯正度数で、近点もしっかり見えてるし・・・・

 

立体視もしっかり出来ている・・・

 

 

 

漫画みたいに、心の中で天使と悪魔がささやく(笑)

 

 

こんだけ検査してみて、タブン近視に間違いない・・・

当店は眼鏡店で、眼鏡を売らないと御飯がたべれないじゃないか・・・・

 

 

いやいや、万が一調節性内斜位だったらどうする・・・

へんな度数の眼鏡をかけさせられて、本当の近視になってしまったら・・・

 

 

で、お母さまに、事情を簡単に説明して・・・・

 

(医師でもない眼鏡店の眼鏡士は当然診療は出来ません。素人さんへの説明も言葉を選びながら慎重に慎重に・・・)

 

とりあえず眼科さんへ行ってもらう事に・・・

 

 

「治療次第でもしかしたら眼鏡が要らないかもしれません」と伝えるとなんだかうれしそうなお母さん・・・

 

 

「眼科さんに、調節性内斜位かもしれないと眼鏡屋が言ってました、と伝えて下さい」

 

と説明すると、

 

「覚えられないから書いてくれ」と・・・・

 

へんな誤解をうけるといけないので、書くのはかんべんいただいて(笑)

 

 

こんな場合眼科さんでは、とんな事をするかを、先日の眼鏡技術者協会の講習会で、山岸Dr.の講義でありました。

 

 

「夜寝る前に、調節麻痺剤を点眼するのを数日続けてみて、再検査し変化を見る事」

 

昼間に調節麻痺剤を点眼すると、眩しかったり、近くが見えなかったり生活に支障がでますもんね。

 

 

 

 

あれから日数がけっこう経ってますが・・・・

 

その後音沙汰が無いってことは・・・・

 

 

調節性異常だったので、視力が出るようになったのでしょうか・・・・

 

 

それとも、めんどくさい事を言う眼鏡屋で買わずに、すんなり売ってくれそうな眼鏡店で購入したのでしょうか(涙)

 

 

 

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内斜位 眼鏡 その1

技術的お話

当店で僕が目の度数を決める検査では、眼位の状態もルーティーンの中に入っています。

 

で、内斜位と外斜位、どっちが多いかと言われれば、外斜位の方が圧倒的に多いのです。

(欧米の資料では、内斜位の方が多いというデーターもありますが、民族やDNAの違いか?)

(個人的見解ですが、近視・遠視は遺伝要素が多い気がしますが、眼位は遺伝要素が少ない気がします)

 

内斜位と外斜位、どっちがましかと聞かれれば、強い輻輳力を使える外斜位の方が、ましなんでしょう・・・

 

今回のケースは、強い内斜位で、パソコン作業に支障をきたしているK様。

 

最初にプリズムを入れたのが、7年前・・・

 

それから徐々にプリズム量を増やして、今回で4本目

 

製作範囲外の度数なので、HOYAにオーバー手配をかけて、なおかつPDで調整して10△Dの度数で制作!!

 

薄い部分と分厚い部分がこんなに違うのが、プリズムレンズ!

光は分厚い方(ベース)に屈折する事を利用します。

 

ベースアウトの内斜位です。

 

 

球面度数と目の幅は僕とほぼ同じなので、かけさせてもらいました。

 

僕も若干の遠方内斜位があるのですが・・・さすがに20△のレンズをかけると、完全な複視(物が二つに見える現象)になります。

 

頑張って頑張って輻輳(目を寄せる事)させれば、一つになります。

 

20△の外斜位の方は、こんなに頑張ってみているのかとしみじみ感じるのと、俺の目の輻輳余力もまんざらでもないなと思いながら・・・・

 

ただ、色収差のせいで、周辺が若干青っぽく見えるのと、なぜか超立体的に見えるのです・・・・

 

 

製作出来るプリズム度数としては限界に近く(レンズに貼るタイプならまだまだ可能)あとは開散力(眼筋)強化のトレーニング!!

 

https://heart-land.jp/?post_type=post&s=%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0&x=48&y=4

 

前にも書いた「ブロックストリング」で近くから順に遠くを集中して見る事で、開散力の強化です!!!

 

↓「㈱普遊舎 出版 脳内視力で近視・老眼が治る」から引用

 

立体視が出来るのなら、昔に流行ったステレオグラムも効果的

 

平行法と交差法・・・

 

僕は交差法は出来ません(汗)

 

 

その②に続く・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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眼鏡士 生涯学習

僕が取得している認定眼鏡士は、しっかり勉強して講習を受けないと資格の維持が出来ません。

 

しっかり受講してきました!!!

 

全国37会場で開催されていて、ありがたい事に福井でもあるのです。

 

さすが福井会場は眼鏡の地元だけあって、皆さん熱心で意識が高いそうです。

 

福井県の眼科医会会長の山岸Dr. の、目薬のお話も厚労省の裏話や処方実例を面白く聞けて楽しかったです!!

なかなか眼科医が眼鏡士の研修会で講演する会場は少ないそうです。

 

(興味深い点眼薬のお話で、白内障の進行を抑える目薬が何の効果も無いとの事をどこかの眼科の先生が発言して、ネット上では話題になっていましたが・・・後期の状態ではそうかもしれないが、初期の段階では大変有効な治療である事もおっしゃっておりました)

 

 

視機能検査のお話は、ドクターオプトメトリストの関先生、昨年までの視機能(眼位)から更に高度になるのかとワクワクしていたら一転、VDT(パソコン)系の今の実情のお話。

 

最後がハイカーブの眼鏡のお話の内田先生。追っかけがいるほど、いつも面白く為になる話をしてくれて、終わった後の懇親会にも参加していただけてるので、眼鏡の質問にも気軽に答えてくれます!!!

 

当店もハイカーブ系は得意としているだけに、注意深く聞いていたら、いきなりベースカーブと非点収差の話から・・・

 

当店も計算式はマーチンの公式等が入ったソフトで計算していますが、何故にそうなるかをグラフで理屈から解説!!

 

昔から何となく思ってた事が、やっぱりという確信に!!

 

 

今年は嫁が眼鏡士の試験にチャレンジする事を言ったら・・・・

 

なんと東京会場の検眼の実技試験の試験官を内田先生がしているそうで・・・・

 

 

ただし嫁は、既に家から近い滋賀会場を選択してました・・・・

 

 

東京会場で受けても手心が入る事は無いと思いますが(笑)

 

 

 

 

これを書いてて、思い出したのですが・・・・

 

昨日の祭日に、関西在住の眼鏡難民さんからお電話が・・・

 

「強度遠視の為にレンズが厚くなるのが嫌で、ある眼鏡店でウスカル枠を購入したが、レンズは薄く軽くなったが、大きく見えるのと視野が狭くなるので、なんか良い方法(眼鏡)が無いか?」「眼鏡が小さいからイチビッテ見える・・・」

 

とのお悩みを、祭日の忙しい営業時間中に電話で長々と聞かされました(笑)

 

どうしても強度遠視で、目から距離が出る眼鏡の場合、物が大きく見えるのは光学上仕方が無い・・・大きく見えるのは裸眼(コンタクト)と比較するからで、若干大きく見えるのだけしか見なければそれが標準となるので、あんまり神経質にならない方が・・・とアドバイスしましたが・・・・

 

たぶん本人にとっては大問題なのでしょう・・・

 

実際作って試してみないと解りませんが、6ベースカーブくらいの最新非球面設計のレンズ(屈折率1.6)を、そり角15度ぐらいのプラフレームに0.22位のプリズムベースインレンズを(その人の眼位を確認しないといけませんが)フレームに合わせたカットレンズでオーダーすれば、眼鏡難民さんの理想に近くなるかも(笑)

参考までに・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

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光の波長 実験!

技術的お話

夏ですよ!!

UV(紫外線)対策は万全ですか?

 

よく一般消費者が勘違いしている事は、紫外線カットのレンズにすると眩しさが取れるという事。

この事は後に書きますが、先に紫外線とは何ぞや?

 

 

人間の見える光は可視光線と呼ばれ、約400ナノメーターから700ナノメーターの間です。

 

主に紫外線と言えば、380ナノメーター以下の波長の光で、人間の目で見える事はありません。

 

パワーが強く、人体に有害なのは、波長の短い電磁波なのですが、ガンマ(Γ)線やエックス(X)線UV-Cは地球上に降り注ぐ前に、オゾン層等々に阻まれ地上に届く事はありません。

 

 

地上に届く紫外線のうち、UV-Bはエネルギーが強く日焼け(炎症)を起こします。

 

比較的エネルギーの少ないUV-Aも肌の奥まで届き、シミ・シワの原因になると言われております。

 

最近のプラスティックレンズは、無色でもUVカットレンズ(UV400)は当たり前になっております!!

 

 

さらに、UV-420ナノメーター近くまでカットするレンズも出てきております!!

 

410ナノメータの光は、人間の目で見る事が出来るので、実験してみました!!!

 

 

一番最初のレンズは、ブルーカットレンズと言われるもの

目に見える410ナノメーターの波長の光は通してしまいます。

 

次のレンズは「セイコーフロンティア」410の波長の光線は見事にカット

(420ナノメータの約80%までカットします)

 

その次のレンズは「HOYAのレイガード435」

若干色が付いてますが、435ナノメーターまでカットするそうです。

 

 

最後のレンズは、調光レンズ、可視光線でも変色するレンズですが、当然紫外線にも強く反応して着色していきます!!

 

着色した状態になれば、かなり上のランクまでカットしていきます。

 

 

 

ただ、一番最初のブルーカットレンズも、410ナノメーターの光線は通しますが、PC等LEDに多く含まれる450ナノメータの光は、一番カット率が高いのです・・・・

 

 

 

最近の研究データによると、眼鏡をかけてUV対策している目の眼病率がかなり低いとFBで流れてくる記事で読んだのですが・・・・元記事が解りません(汗)

 

 

とにかく紫外線は目には良くないのは確かでございます!!!

 

 

 

あっ!紫外線と眩しさの関係は・・・・

 

 

光の明るさは、フォトン(光子)の量に比例します。

 

つまり、目に見えない紫外線をカットしても、光子が多ければ眩しいのです・・・

 

で、眩しさをカットするには、可視光線透過率を下げれば良いのです!!

 

つまり、レンズに色を付ける、サングラスですね!!!

 

 

 

 

光はあらゆる所に当たって色んな方向に乱反射しております。

 

この乱反射を、フイルターを通す事によって、眩しくない一定方向だけの光を取り入れるレンズがあります。

 

いわゆる偏光レンズ!!!

 

当店で推奨している偏光レンズは可視光線透過率をそんなに落とさないで、眩しい光を抑える事が可能です!!!

 

そんなに暗くならずに、眩しさを抑えます!!!

 

 

ただ、偏光レンズは超デリケートで・・・・

 

レンズ自体の性能(あか抜け・あお抜け・歪み・プリズム)だけでなく、小売店のレンズ加工技術も多いに問われる為、注意が必要です!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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表面処理・フレーム編レンズ編

 

強い金属アレルギーを持つN様

 

検査したらほぼ全ての金属にアレルギー反応があったみたいで・・・・

 

 

滑り止めのシリコンチューブを肌に当たる部分に巻けば良いのですが、見た目が悪くなる理由から、

 

テンプルに樹脂コーティングを施してみました。

(写真でも現物を見てもほぼ解りません)

(現在人体実験中)

 

 

デザイン性が高いクロムハーツのツーポイントサングラスだけに、見た目も重要です!!!

 

 

 

 

 

次はレンズコーティング編

 

 

写真ではほぼ解りませんが・・・・

 

遠近両用外面ハード内面マルチコーティング

 

 

サングラスにはよく使う方法ですが、無色レンズにこのコーティングを使う意味は!

 

 

溶接やグラインダー等火花が出る作業時に、通常のマルチコーティングでは金属ガラスコーティングに科学反応が起き跡等残る為、表面だけ樹脂コーティングに!!

 

昔はハードコーティングの方が安かったのに・・・・

 

 

 

僕がこの業界に入った30年前は、

 

「ガラスレンズにしますか?プラッチックレンズにしますか?」

 

プラスチックレンズの場合

 

「ハードコーティングにしますか?マルチコーティングにしますか?」

 

だったのが、今ではプラスチックレンズのマルチコーティングが標準に・・・

 

当時のプラスチックマルチの単純設計遠近両用レンズの価格だと、現在の薄型両面複合設計の遠近両用レンズの価格ぐらいに・・・・

 

 

眼鏡もかなり進歩しております!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

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