技術的お話
クロムハーツ ハナモリ
クロムハーツのアイウエアーが好調です!!
最新のクロムハーツのメガネ・サングラスは、ほぼMADE IN JAPAN(福井製)です!!
ライセンス生産でアジアで流通しているだけが日本製と言う訳では無く、ワールドワイド世界で流通しているアイウエアーがほぼ日本製!!
これは、クロムハーツが要求するクオリティに答えられる眼鏡作りが、福井の眼鏡技術しか無かったからで、アメリカ本社を経由して日本の福井に逆輸入されたのが当店に入荷いたします!!
日本製でありながら、当然鼻パット部分は欧米人使用で、ヒラタイカオゾクには、低すぎます・・・
で、ハナモリ
(画像は、ハナパットを外し、ヤスリ掛け、ペーパかけして、バフ研磨までした状態)
欧米仕様の鼻パットを日本人使用の鼻パットに交換いたします!!
(鼻の高い人等は、直さずそのままでも問題無いです)
鼻パットの形状も色々あり、フレームの形(リムの太さ)や鼻の形状に合わせて最適な物を選択いたします。
金属アームが付いて調整しやすいパットや、カラーパットもありますが、クロムハーツらしさもありますし・・・
一番は購入されたお客様の意思を最大限尊重いたします。
この二本も微妙に違うパットに付け替えてます!!
鼻パットを付け直す事をクロムハーツ的にはどう思っているかを、クロムハーツさんに尋ねてみたら、かけ心地のいいように改善する事は、バンバン推奨してくれております!!!
このモデルは、フレームが艶消し加工が施されていて、鼻パットを付け替えるだけだと、鼻パットとその周りが艶有になってしまいます・・・・
当然かっこ悪いので、鼻パットを付け替えた後に、全体(パット含む)に艶消し加工をし直しております。
[コメントする]右目と左目の距離
眼鏡レンズには、光学中心があります。
その位置と目の中心を合わせる事は、大変重要な事です!!
左右の目の幅は、PDと言われ、だいたいミリ単位(片眼の場合は0.5ミリ単位)で、左右眼鏡レンズの光学中心の距離にキチンと入るように加工いたします。
(PD(瞳孔間距離)は、”Pupillary Distance” の略)
1㎜もズレると当然やり直しです!!
(僕が眼鏡士を取得した時代は、完全手削り加工テストだったので、かなりの技術を要したのですが、最近の加工機はキチット設定すれば、ズレる事はまずありません)
1㎜もズレるとやり直しと書きましたが、目の測り方によって、1㎜ぐらい簡単に違うのです!?
今回、自分の遠近両用レンズを作るにあったって、4つの方法で測ってみました。
①オートレフ(片眼遮蔽による架空固視点)
②写真撮影方式(アイメック)
③PDメジャーによる肉眼で読み取り式(遠方固視点方式)
④PD計方式(固視点の距離を計算で出す方法)
②と④は片眼の距離が出ますが、①と④は合計の距離
ま、全部微妙に違うのです(笑)
(眼鏡士の会報で、眼鏡学校の生徒がどの方式が一番正確か?との研究発表が行われていて、ビデオ写真方式が、一番誤差が少ないとの結果だったような)
①②③④、たぶんどの測り方も、正解なのです!!
人間の目は右を見たい時は右に動き、左は左、上は上に動きます。近くを見る時は目が寄りますし、真っすぐ光学中心だけでのみ見てる事など絶対にありません(笑)
あと人間の機能は凄くて、少々のズレなど、脳と眼筋が補正してしまうのです!!!
じゃ「1㎜もズレると当然やり直し」とは????
近視の外斜位系の人は、広めのPDの方が良いし、老眼の輻輳力が弱い人は狭めのPDの方が良い等々、
度数・眼位・輻輳力・年齢などを考慮して、多少違うPD数値の中から、最適なレンズのPDを決定しているのです!!
その方が、絶対快適な眼鏡に仕上がります!!!!
(偉そうに書きましたが、当店購入者全員には、2種類以上のPD測定はしておりません)
(必要と感じる場合と、希望者には測定しておりますので、興味のあるかたはリクエスト下さい)
今回自分用に制作する遠近両用レンズ
ちょっとお高いですが、遠用・近用PDだけではなく、眼鏡のソリ角・傾斜角・設計まで細かく指定できるレンズをチョイスいたしました!!!
追記
レンズが到着いたしました!!
高価な高設定のレンズはフレーム形状に合わせた度数設定でレンズ制作するので、レンズは既にフレームに合わせた形にカットされてます。
(通常のレンズは丸生地で来て、店頭でレンズカット加工をいたします)
ただし、どうしても若干大き目のレンズで来ます・・・・
(小さすぎると、レンズが外れてどうしようもない)
試しにそのまま枠入れしてみました。
若干の歪はありますが、まあ問題無いレベル。
(歪みにこだわり過ぎると、レンズがゆるゆるで外れやすくなります)
ただし、セルフレームの場合は、可塑剤が抜けて将来縮む事を考慮して、もう少しギリギリまで小さく手摺りしていきます。
クロムハーツ、最新作「SHAGASS」でご自分用に作ってみました!!
似合っていますでしょうか?
[コメントする]小児メガネの危険性!!
本日、メガネが初めてという小学6年生の男の子に来店いただきました。
普通、初めてメガネを作る小学生以下の児童ですと、眼科さんの処方箋を持ってこられる方が多いのですが、兄弟や家族の方が当店で購入いただいているので、来店いただいたみたいです。
まず、オートレフラクトメーターという機械で、他覚的に測定すると、ゆるい近視の数値。
(僕みたいなベテランになると、この数値だけでいろんなパターンの疑いが・・(笑))
で、問診
「黒板が見えにくい?」 「・・・ん~~黒板は見えるんだけど・・・・」
「近くが見えにくい?」 「・・・ん~~近くが見えにくいのかな・・・」
子供ですので、はっきり訴えられない
お母さんも、「なんか見えにくいみたい・・・」
遠方裸眼視力も、0.7、8ぐらいあるし、
近方裸眼視力もそこそこ良い
輻輳近点(目がちゃんと寄り目出来るか)も問題ないし
調節近点(どこまで近くで見えるか)もそう問題ない
ただ、近方眼位が・・・(あとで解説)
両目に雲霧をかけて(プラスレンズを入れて調節を抜く事)慎重に両眼解放で検査してみても、ある程度で視力が上がらなくなる・・・・
普通眼鏡店には設置していない、当社の秘密兵器(調節機能解析ソフトウェア)で調べてみようとすると・・・・
その機械を動かすPCの電源が入っていない(汗)
やっと、起動したかと思ったら、ウインドウズがアップデイトしだすし・・・(笑)
測定結果、FK-map(解析結果表示グラフ)が真っ赤っか!?
まあ、疑いが確信に変わりましたが、当然当店は医療機関ではありません。
「まずは、眼科さんを受診してからまた来てくださいね」と
「その際に、先生に調節系みたいな事をメガネ屋さん言ってましたと伝えて下さい」
お母さんが「調節系って??」って心配されてましたので、
「例えばスマホ老眼みたいな・・・」
って図を使って説明すると、
「ほら、あんたスマホのやりすぎやわ!!」
と怒られていたので、そうじゃない事を弁明をしておきました(笑)
一番不幸なのが、オートレフの結果だけ見て、近視のメガネを安易に作る事・・・・
商売熱心で知識があまり無い眼鏡店なら、近視のメガネを売ちゃいかねません・・・
たぶんこの子の目は、遠視が潜伏していて、常に頑張って調節しているので調節筋がフリーズしているのではないかと思われます。
最初に書いた眼位も、近見内斜位(調節性の内斜位)を示しています。
(目が必要以上に調節しているので、近くを見る時に寄り過ぎてしまう)
フリッパー(プラスレンズとマイナスレンズ)や、雲霧で、ある程度調節を取る事は可能ですが、やはり小児の場合は、眼科で目薬を使用しての検査、治療が本来ではないでしょうか!!
あくまで当店はメガネ屋であります。
ただ、快適な視生活を過ごしていただくために、全力で応援いたしております!!!
追記
このブログを書いた翌日に、中一の男の子が来店
使っている眼鏡が壊れたのと、見えにくくなったので、度数も変えたいとの事
測定すると、昨日と同じようなパターン・・・・
この測定器は、他覚値からの検査しか出来ないのが難点ですが・・・・
(メーカーさんには、自覚値(任意の度数)から出来るようにならないか要望中)
やはり、何らかの異常値・・・・
♯14B(クロスシリンダー)の検査でも、加入度が必要と出る・・・・
ちょっとだけ時間をかけて、雲霧やプリッパーや簡単なビジョントレーニングで、調節をなるだけ取り除いてやると、0.6、7の裸眼視力が出るように!!!
お母さんも「学校の検査ではいつもG(タブン0.1以下)だったのに・・・」
この子も、まずは眼科を受診してもらってからとなりました。
お姉ちゃんも、眼科さんで目薬さして治療していたみたいですので、DNA的に調節が苦手なのかもしれません。
あくまで、当店は眼鏡屋さんです。お客様と一緒に度数決定は出来ますが、診察も診断もできませんし、しませんのでお間違いなく(笑)
あと、眼機能は、自律神経と大きく関わりがありますので、子供の場合は特に精神的不安があると調節機能や、視野に異常が出る場合もあります。
このブログを書いててこの、調節機能解析ソフトは他覚値からしか出来ないと書きましたが、気になって「もしかしたら0からなら出来るんじゃ?」
と試してみたら・・・・
出来ました!!!!!
ただし、-5.25の僕の目では、御覧の通りのテスト結果(笑)
(誕生日も適当に入れてます)
[コメントする]かくれ斜視!?
当店は、両眼視機能検査等にも力を入れ、快適な視生活を応援しております。
(両眼視機能は、当社ホームページの眼鏡と眼の知識NO7にざっくり書いております。)
当店の通常の検査の中にも、ルーティーンとしてすべての方に簡単な眼位測定を入れております。
そこでの数値に異常がある場合又は希望する場合、お客様了承のもと精密な測定に入るのです。
(精密な両眼視機能検査は、時間がかかるのと、お客様の眼に相当な負担がかかるのです)
今回紹介するのが、強度近視の外斜位の例
強度近視でプリズム入りのレンズにした場合、通常けっこうなレンズ厚になってしまいます。
が、今回使用したフレームは「VioRou」のコンパクトなフレーム
に、世界一超高屈折なプラスチックレンズ東海光学の1.76
S-7.50C-0.75 5△BIN でも上からみても、ほぼ枠の厚さと変わらない!!!
このお客様、通常はコンタクトレンズのみだった為、相当な違和感が出ると思われたのですが、検査後の装用テストでも、お渡し直後でも、すんなり問題無くかける事が出来ました。
普通は、数十年間眼と脳が頑張って補正をかけてきたのが、プリズムメガネレンズがある程度補正をかけるので、脳がびっくりするケースが多いのです。
次に紹介する例が、
二十代男性
そこそこの外斜位をお持ちでしたが、輻輳力もそこそこ有るし(シェアードの基準にはちょっと足りてません)若いし、輻輳力の強化のビジョントレーニングで!とも思ったのですが・・・
レンズを選択するときに、「とにかくパソコン時が特に疲れる・・・PC用の前掛けレンズが離せないので、PC用のレンズにしてください!!」との事・・・・
ん~~それは、LED(液晶)の光のせいだけじゃないんじゃ・・・・
外斜位の場合、遠くを見る場合と、近くを見る場合では当然必要プリズム量は変わってきます。
眼の疲れが酷そうなのと、装用テストの感じがよさそうなので、プリズムレンズとビジョントレーニングと、PCの青色光カットのコーティングとキャリアカラーの合わせ技で!!!
強度近視の場合、レンズの中心よりちょっとずれるとプリズムが発生します。
そのため、常にプリズムを感じているからか、プリズムレンズに慣れるのも早いのかもしれません。
ただ、強度レンズの場合、しっかり目の幅等レンズの中心と目の中心をしっかり合わさないと、疲れる眼鏡になってしまいます。
太いプラ枠にする事でレンズの厚みをカバーしました。
[コメントする]HOYA キャリアカラー
HOYAのキャリアカラーの体感キットです。
実際に目に当てて、見え方の確認ができます。
通常のカラーと違い、特殊な染料で光をコントロールした色となっております。
色によって、波長の透過率が違うのです!!
一般的にまぶしく感じる光の波長は、紫外線に近い短波長光で、直線的な光のため目の奥の網膜までたどり着いたり、パワーが強いため散乱されて、眩しく感じたり、チラついたりします。
液晶の裏にあるLEDの光がこれにあたります。
あと、まぶしさだけをカットするなら、こんなに色の種類は必要ないのですが・・・
コントラストを上げるために、こんなに種類を用意しているのです。
色を付けると暗くなって見えにくくなると思いがちですが、自分に合う色のレンズを付ける事により、輪郭がにじんで見えていたのが、クッキリ見える・しまって見える事がコントラストを上げる事です。
グレー系の色が自然に見えて、茶色系の色がコントラストを上げやすいです。
また、白内障の初期(水晶体の濁り)によって、黄色っぽく見えるのが、赤系のレンズを通してみる事によって、補色され本来のカラーに近くみえたりします。
見え方の個人差や好みは千差万別ですので、実際に体感されないと、どの色が適しているかも分かりません。
興味のあるかたは一度店頭でご体感くださいませ!!!
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