初めての累進(遠近)レンズ
昔は「遠近両用レンズって良くないんでしょ?」と言われる方も多かったように思いますが、
最近はそのような声はあまり聞くことも無くなりました。
それは、レンズメーカーの絶え間ない開発が一番だと思いますし、そのレンズを適切に扱えるように指導いただいたレンズメーカーの努力のおかげだと思います。
それでも、慣れやすい眼と脳、慣れにくい眼と脳があります。
当然、両眼視を含めた、眼の度数を正確に測れている事が大前提にあります。
折角レンズメーカーさんが良いレンズを開発しても、窓口である我々がお客様の眼の状態をしっかり把握してないと、良い結果にならない場合もあります。
今回は確実に慣れにくい眼の例・・・・
メガネを常用していない遠視の遠近両用・・・・
しかも強めの外斜位
水晶体が無調節時には、網膜より後方に焦点が合う遠視眼は、水晶体が調節をすれば、遠方に焦点が合います。
ただ常に調節力を使うので、大変眼に負担が強いられます。
そういう場合には、
プラスレンズを装用すれば、無調節状態で遠方に焦点が合うので、調節力の負担は軽減されます!
これは眼鏡技術者なら誰でも知っている初級編・・・
ただ、遠視眼の方は、調節する時に輻輳を伴っている場合があり、左右の眼位を考えずにプラスレンズだけを入れると、眼位が安定しなくなり両眼視に問題を起こすことが有るので、注意が必要です!!(中級編)
両眼視の状態を考えずに、近視や乱視の度数を緩めたり、アシストレンズにしたり、遠近両用レンズにしたりするのも、問題がある場合があるので注意が必要です。
で、今回の例ですが・・・・
累進帯の長さや、アイポイントの加入パーセントや、ベースインプリズムの事やレンズ設計の事や色々書こうと思ったのですが・・・・
書いても誰も読まないと思うし・・・・
上手に書けないし・・・・
ただ、当店は、しっかり勉強して、ちゃんと考えてお勧めしているんだ!!
と思っていただいて、信頼していただいたら幸いです!!
ちゃんとした正しい度数で、正しい理解の元に正しく使用していただいたら、遠近両用メガネはとても便利で快適なメガネになるはずです!!!
[コメントする]喫煙所
当店の店内は完全禁煙となっております。
でも店外に喫煙所もちゃんとあります
地元武生商工会議所の会報の中に、日本たばこ産業のチラシが入っていて、先着50社に屋外型灰皿が無料で提供される的なチラシが入っていたので応募してみました。
アンケートに喫煙人数が書いてあったので、一か月間?に何人?と思ってざっくり50人と書いてみましたが、後で聞くと社内に何人の喫煙者がいるか?の設問でした・・・・
(ゼロ人と書いたら灰皿はもらえなかったのでしょうか(笑))
直接JTの社員さんが立派な灰皿を届けてくれました。
さすがJTの職員さん、「たばこのフォーエバー」が凄かったです・・・・
甘くて切ない香りでは無く、声がデカく距離感が近くてでひとなつこい方なので、このコロナ禍ゆえに、徐々にソーシャルディスタンスを取ったのは内緒にしてください。
[コメントする]失敗事例 by 調節
メガネを作るのに、度数を測ります。
視力が上がるだけの度数を測るのは、そう難しくは無いのです。
ただし快適でしっかり見える度数を測るのは、そう簡単ではありません。
一番厄介なのが、調節機能
遠方の像を網膜の中心窩に焦点を合わせるために、角膜と水晶体のレンズで屈折させるのですが、角膜の度数は変化しませんが、水晶体の度数は変化するのです。
上方の図は、正視の方の遠方視
下方の図は、近くを見ている時の近方視
携帯のカメラでも一眼レフでもビデオカメラでも、遠くの物に焦点を合わせた後、近くの物に焦点を合わせるとボヤけて、オートフォーカス機能が働いてピントが合う・・・
今のところ人間の眼の機能より早いオートフォーカス機能は無いと思います。
この水晶体が膨らんだり縮んだりしてピントを合わす機能が「調節」機能!
人間の眼の機能は、機械みたいに単純にフォーカスしている訳では無いので検査に当たって一番厄介なんです。
検査している時に、水晶体がどの状態になっているかを正確に想像把握していないと、ちゃんとした眼鏡が出来上がりません・・・
さらに眼は二つあり、眼位や輻輳等によっても調節が連動されるのでより複雑です。
(視機能は自律神経に支配されているので、脳や心の状態にも連動されます)
過去ブログ ↓ 負の調節
https://heart-land.jp/archives/38839
「日本眼鏡学会ハンドブック から引用」
「第4章 調節
調節安静位
どこを見る事もなくボーッと見ているときには、遠点にピントが合った状態ではなく、それよりも若干近くにピントが合っている。これは生理的調節緊張状態とよばれてるが、そのときのピントが合っている位置は調節安静易とよばれる。
調節の名称
調節安静居位から近方に向かう調節を正の調節(単に調節)とよび、調節安静位から遠方へ向かう調節を負の調節とよぶ。」
引用終わり
正の調節は自律神経の副交感神経を使い負の調節は交感神経を使用します。
ただこの事(負の調節)は眼鏡業界にはあまり知られていません・・・・
(最近の論説なのか?)
水晶体の状態を考えつつ、負の調節をちゃんと意識していれば、近視の過矯正はそうおこらないのですが・・・・
で失敗例・・・・
コロナでの緊急事態宣言が出た自粛期間中の一部の学生さんのメガネを制作するのに検査・・
その時期このブログでも、ピントフリーズを注意する事を何回か書いた記憶があるのですが・・・
当然、調節を剥がす方法を数種類試して、大丈夫だろうと決定した度数が・・・・
調節を剥がし切れて無かった事例・・・2件・・・・
ピントフリーズ現象による視力低下・・複数件
恐るべき緊急事態宣言・・・ステイホーム・・・・
社会的不安の中で、家の中に留まり遠方を長時間見ない生活が続くと、子供たちの眼はこうなるのか・・・・と、まざまざと感じた期間でした。
TVでは季節性の風邪が流行っていると不安をあおっております・・・
外出時には感染予防対策を・・・・・・
追記
記事の中に書いた負の調節的な微調節・・・・
水晶体だけでなく眼伸でも若干おきてると仮定してみる
計算上角膜から網膜までの長さが1㎜変わると約4D変化する。
0.5Dなら0.25㎜変化するだけで微調節が出来る。
調節不可能な人工水晶体(眼内レンズ)を装着した人でも若干微調節していると思ってるのは僕だけでしょうか・・・・
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