技術的お話
度数決定の重要性!!
春休みです!!
学生さん等の眼をご紹介!!
今春から新社会人になられる、21歳のフレッシュマン!!
受け答えもハキハキしていて、気持ち良い若者です!!
選ばれたメガネは、トレンドも押さえた黒縁メガネ
メガネフレームはシンプルですが、メガネの度数は普通ではありません。
写真を見てもらえば解る通り
右目は強い乱視
左目はほんとに弱い近視
眼鏡が無くても、21年生活していて何の不自由もない視力ですが・・・・
視力の左右差や、自身の目が何となくおかしい眼だという事は本人も自覚がありました。
社会人になるにあったって最近「コンタクトレンズ」を右目だけ作ったそうです。
右目が乱視からくる軽い弱視
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_amblyopia.jsp
弱視の説明↑
最近は乳児の検診が進んでいるので本気の弱視になるケースは少ないですが、親御さんの注意は必要です。
それと眼鏡関係者なら写真から解る、上下斜位と外斜位
幸い、近方視時に調節と輻輳が入ると、両眼融像視になり立体視もしっかり出来る機能がありましたが、遠方視は抑制が入った斜視状態でした。
そこで、お客様の目の状態を説明させていただき、今後どうしていくかを相談します。
{当方眼鏡店で、あくまで診察や診断は致しておりません}
今まで眼鏡無しで生活出来てきた事、抑制が入った目にコンタクトをしてもあまり意味が無い事、両眼視に慣れるのは相当に大変で、ずっと眼鏡をかけ続けなくては意味が無い事
抑制がかかった眼に下手にプリズム等を入れると、複視や眼性疲労が発生する場合があります。
「寝た子をおこすな」という眼科用語があるくらい。
「いったん良く考えます」との事でその時は帰られましたが、数時間後に覚悟を決めて来店いただきました。
本日お渡しだったのですが、調節解析装置を使用して検査して無かったので、データ取りの為測定させていただきました。
ま、予想通りの調節微動が発生しており、右目は調節力自体も弱い結果に。
お渡し直後は、まだ右目が遊んでしまっていましたが、頑張って徐々に両眼視が機能しだし、強い違和が感発生・・・・
20年間?慣れていた脳と眼筋が、びっくりしている状態です。
次第に遠方不良だった立体視も出来るようになってきましたが、今後は本人の努力次第です。
次のお客様は、15歳の男の子
最初の来店は2年前、眼科処方箋でかなりゆるい度数で制作
その時も眼位の事だけ親御さんに説明
その一か月後に見えにくくなったとの事で、当店測定度数を上げて若干のプリズムも入れました。
が、その数日後別の眼科さんでの処方箋で、同度数でプリズムは入れなくても良いとの事。
(当店にはアンダー15保障システムがありますので、度数の入れ替えは無料です)
で、二年後の今回、当店で測定すると、近視の進行と、外斜位に上下斜位・・・
成長期の子供に下手にプリズム眼鏡はお勧めできません・・・
二年前には導入して無かった、調節機能解析装置で測定すると・・・
画像にして説明出来ると、説得力が増しますね。
一度専門医に見てもらってからとなりました。
数ある眼科さんの中でも、どの眼科さんが斜位に強いのかは、解りません・・・
ただ、弱視斜視学会に所属している眼科さんは、日本弱視斜視学会ホームページに公開されていますので一つの目安になるのではないでしょうか。
次のお客様は11歳の女の子
眼科さんで眼鏡を作ってもいいよと言われてのご来店
(処方箋無し)
普通に他覚検査しても、矯正視力が出にくいです。
調節解析装置で測定してみると、調節緊張の傾向と
タブン今言う「スマホ老眼」とか「ピントフリーズ現象」
フリッパーやビジョントレーニングで、眼筋や毛様体筋を動かしてやると、良好な矯正視力が出るようになりました。
今後の目の使い方等を説明させていただいた上での眼鏡制作になりました。
眼の調節機能や開散機能は、自律神経に支配されております。
思春期の特に女性は、心意的に視力や視野がおかしくなることもあります。
次のお客様は、7歳の男の子
弱視治療の為の強い遠視の眼鏡です。
眼科さんによるアイパッチ訓練で、両眼とも矯正視力は良好です。
7歳ぐらいのお子様は、調節力が強いので調節麻痺の目薬を差して測定するのが普通なので、眼科による処方箋が通常で今回も眼科さんの処方箋です。
強い遠視の度数でも、フレームに合わせたレンズ設計で別作HELP加工による薄く軽いレンズに仕上がります!!
眼鏡を外した途端、調節性内斜位で目が内側に寄ります。
ただ、調節性だけではない内斜位が潜んでそうで・・・
眼位手術の話も医師からあったみたいで、両眼視もそう良好では無いので、医師とよく相談していただく事に。
(フレネル膜で眼鏡の上から後付けでプリズムを入れる事も可能です)
海外では、眼鏡の度数を決める行為は国家試験で業務独占となっている国が多くなっております。
アメリカではドクターオプトメトリストの資格が有れば、調節麻痺剤等の眼薬を投与しての検査も可能らしいです。
ここ日本では、国家資格はありませんし眼鏡屋はだれでもできます。
(認定眼鏡士という業界資格はあり、国家資格にしようという働きはあります)
[コメントする]発信力って・・
自分達では、頑張って発信しているつもりでも、一般的にはまだまだ知らてれいない当店・・・
武生にお店を出して、約40年・・・
この場所で営業を始めて22年・・・・
バンバン車が走る国道沿いにある店舗ですが、
近所の人でも、
「あらこんなところにメガネ屋さんがあったのね」
「メガネのハートランドさんて何処にあるの?」
って今だに言われてます・・・
興味が無かったら横を通っても目に入りませんよね・・・
先日、眼鏡検眼機器メーカーさんと電話していて、「ためしてガッテン」のTVの影響どうでした?」
メーカー的には凄い反響でテンション高めだったですが、当店ではそれほどでも(汗)
全く無かった訳では決して無いのですが・・・
実際テレビを見て来たのかどうだか解らないので、何とも・・・・
実際にそう普及していない検査機器を当店は持っておりますが、まあ誰も知らないですよね・・・・
そんな中でも、テレビを見て当店を探して来店された60代女性のお客様
テレビを見て当店を探したと聞いちゃうと、検査も力が入ちゃいますよね(笑)
測ってみると、ゆるい近視と乱視・・・・
眼位検査に(通常は必要性を感じた人にしかしていない)余力検査やTVでやってた調節機能解析まで・・・
はっきり言って、やり過ぎました(汗)
ただでさえ疲れやすいと訴えてる人に、過酷な検査を・・・・
検査結果は、眼位、余力とも正常範囲で、
調節機能測定も、ただの老眼・・・・・
レフ値(この場合は0)と屈折値の差が大きいのは、いろいろやり過ぎて、レフ値がうまく反映されなかったためで、本当のレフ値を考慮すれば問題無し・・・・
ただ、67歳の方に調節機能解析が必要かと言えば、必要なケースは少ないと思います。
言い訳をさしてもらえば、そのテレビを見て来店されたのに、テレビの検査をしないのは失礼かなと思ってしまった訳で、今後の反省点ですね・・・
「レフ値がうまく入らなかったので、再検査しますか?」とは、目と脳がフラフラな状態では言えませんでした(汗)
もしこの方の体調不良が、目からきているのでしたら、日常生活には不自由しない裸眼視力があっても、無意識に頑張り過ぎてしまう乱視のせいではないでしょうか?
{当店はあくまで眼鏡店なので、よりよい快適な眼鏡度数をお客様を一緒に考えているだけです}
次の例は、37歳女性の裸眼視力が特別に良い方です。
眼鏡関係の方は画像を見て解ると思いますが、
レフ値.右眼(S-0.13C-0.12)左眼(S+1.72C-0.87)
ま、メガネ屋には普通用事の無い、良い視力をお持ちの方です。
が、グラフのカラーは、真っ赤っか!!!
グラフの上がり方は良いのですが、
右目は遠くも近くも調節ラグがハンパ無い、
左目は、遠くは無理なく見ているのですが、近方は相当無理がかかっております。
思わずお客様に、「あ、良い参考データが取れました」って言ってしまった(汗)
「小さいころアイパッチ等でトレーニングしましたか?」
と聞いてみても、全く記憶が無いみたいです。
左目の遠視がもっと強かったら、幼児の頃トレーニングしないと、左目弱視になりかねないパターンです。
幸い左右共視力はしっかり出て、眼位も若干の調節性内斜位を示してますが、問題無し。
ただ、10代20代には感じなかった、目の疲れを容赦なく感じて、ご紹介で当店に来店いただきました。
こんな目の解決策は簡単なんですが・・・・・
「しっかり合った眼鏡を常時かけてもらうだけ!!!」
先の60代女性もそうですが、裸眼でしっかり見えている方(特に女性)にメガネを常時かけてもらう事って簡単では無いのです!!!
メガネをかけるというストレスと不便さは、裸眼で見えている方には大変重いのです・・・
春休み、もうすぐ新学期で、お子様がメガネを作ってくれる機会が増えております。
次回のブログは、子供の眼鏡について書いていきますね!!!!
[コメントする]メガネの度数って・・・
新しく作る眼鏡の度数って、そのメガネ屋さんで測定するか、眼科さんで眼鏡処方箋を取られるかですよね。
その度数って、測る人によって違うんですよ・・・・
その数値はたぶん大きくは違いませんが、微妙に違っていたり、験者の癖が出てたり。
「え、度数が違ってもちゃんと見えるの????」
度数が違っても見えるのです・・・・
素晴らしい事に、人間の目は対応出来ちゃうのです。
ただ、楽にしっかり見える度数となると、話は変わってきます。
今の検査機器は進歩していて、見えるだけの眼鏡の度数は簡単に算出できます。
他覚測定器で、覗いているだけで赤外線が目の形状を自動で数値化します。
<R>が右目 「S」が球面度数「C」が乱視度数「A」が乱視軸方向
この方の目の「C」乱視度数が尋常ではないですよね!!!!
「S」値が大きい方はけっこういるのですが、「C」値が大きい方はそう多くは無いのです。
何故なら乱視度数は、縦軸と横軸の差だからです・・・
説明がむずい・・・・
まん丸な眼球、たとえばバレーボールなら、縦のカーブと横のカーブが等しく乱視値は0となります。
扁平な眼球、たとえばラクビーボールは、縦のカーブと横のカーブが違うので、乱視値が大きくなります。
当店の他覚測定器は、ちょっとだけグレードの高いレフケラという機械を使用していて、角膜カーブや角膜の屈折率まで測れたりします!!!
この方の全乱視は、ほぼ角膜乱視という事が解ります。
(角膜以外の乱視には、水晶体乱視や網膜上の乱視などが考えられます)
当店の他覚測定器は、ちょっとだけグレードの高い機械なので、瞳孔が開いた地点の度数だって測れたりします!!!
昼間の瞳孔が閉じた状態の度数と、夜間の瞳孔が開いてる状態の度数は違ったりするんですね。
この方の目は「NO DATA」となっていて測定出来ていないのです。
こんなに字が多いブログって・・・・
ここまで読んでいる奇特な方は眼鏡業界の方しかいないでしょうか(笑)
この方、当店は初ですし眼鏡も持っておりません・・・
コンタクトの度数も知らないのに、眼科でコンタクトを購入せずにネット等で購入している状態です。
自覚値での視力は、右目はしっかり出るのですが、左目がそう出ません・・・・
角膜乱視が多いのは「円柱角膜や不正乱視」の場合等考えられますが、右目は視力が出ます。
(不正乱視等の場合は眼鏡レンズでは視力が出ない場合が多いです)
前の眼鏡の度数とか、コンタクトレンズの度数とか解れば、かなり参考になるのですが・・・・
念のため、今使用しているコンタクトを装用してもらって、他覚検査してみれば・・・
「カ・ラ・コ・ン」・・・・
たぶん雑貨店で売っている粗悪な品・・・・
しかし、球面値はしっかり矯正されている(驚)
ま、見えるだけならそれなりに見えるのでしょうか・・・・
目の状態をみれば、右目は翼状片ぽいのが見えるし、左目はひどい充血・・・・
(当店は医療機関では無く眼鏡店なので、当然診察も診断もしておりません)
一刻も早くコンタクトの使用を止めてほしいので、「今の状態で最適と思われる度数でメガネを作りますが、眼科さんへ行って診察を受けてきてください!!」
その後、ちゃんと眼科さんに行ったので電話がかかってきて
「目の状態が悪すぎる、度数が変わる可能性があると眼科さんで言われたので、注文した眼鏡をキャンセルしたい」との事
「はい解りました」と当店スタッフ
キャンセルは全然問題無いのですが、眼鏡を持っていないのに、コンタクトを入れない間はどうするの???
「とりあえずメガネは作ってもらって、完治した時のレンズ入れ替えは無料でしますよ」と伝えたくて折り返し電話をしても、もう電話に出てくれません(涙)
キャンセルした負い目があるのでしょうか??
キャンセルは全然問題無いのですが・・・・・
今のレンズ発注システムってオンラインで発注するので、当店からのレンズ発注はキャンセルできませんので、ソノレンズは空しく当店に到着しております
キャンセルは全然問題無いですが・・・・・
完治したらまた当店に来てくれるとうれしいな!!
なんか最初に書きだした言いたかった事と、記事の内容が変わって支離滅裂だけど・・・・
いつものことだから、ま・いいか・・・・
[コメントする]度付仮レンズ
目が悪く、眼鏡を外すと自分の顔が見えにくくて、新しい眼鏡を選ぶ時って困りますよね・・・・
当店では、アイパットで撮影して、その姿を眼鏡をかけて確認してもらったりしているのですが、普段見慣れている自分の顔って鏡で見ている為反対の顔に対して、写真ってイメージの反対になるし静止画だと妙に不自然・・・・
そんな悩みを解消する貼り付け型の度付レンズが開発されました!!!
まだ試作段階ですが、使ってみて感想等聞かせて欲しいとの事で、鯖江のホプニック研究所が試作品を持って来てくれました!!
現在は間接的なお付き合いで、有名レンズメーカーの特殊なOEMレンズ等を手掛けて優れた技術をお持ちなのは以前から知っていたのですが、こんなに近くにあるのにお会いしてお話したのは初めてでした。
試作品は、5段階のレンズ度数の中から、適した度数のレンズを購入候補メガネに貼り付けて・・・
ある程度見えるようにして、メガネをかけた状態のお顔を確認する事が出来るように!!!
離れて全体の雰囲気を見るのはバッチリです!!!!
近づいて眼鏡だけ見たら、丸い仮レンズが目に入って気になってしまいます・・・・
↑ギリギリ大丈夫??・・・・
ギリギリNG??
同じ写真なので、スマホで見たら全部一緒に見えるのでしょうか(笑)
レンズを目の形の楕円形にするとか、
又は、黒目の大きさのシールにして、複数の穴を開けてピンホール効果でピントを合わせる方法とか!!!
お!これは、また特許取れそうなアイディア!!!!
早速、黒いビニールシールを丸く切ってピンポールの穴を開けて、試作品を作って試してみると、理論通りちゃんと見える!!!
が、が、が・・・・・
瞳孔が開いた死んだ目にしか見えず、特許を取れてもビジネスにはならないな(笑)
[コメントする]プリズムメガネ特殊実例 二例
ちょっと特殊なプリズム実例を二例紹介します。
二十歳の男性学生さん
(上下合計18プリズム左右合計7プリズム)
眼筋の緊張を取れば取るほどズレが大きく出てきます。
強度近視ですが、両眼ともに視力はしっかり出ます。
が、抑制が入って、プリズムを入れても両眼融像視が出来ません・・・・
本人は覚えておりませんでしたが、一緒に来ていた祖母さんの話を聞くと、生後9か月の頃何かしら目の手術を行っておりました。
幼児の頃にしっかりトレーニングしないと片眼弱視になるケースです、トレーニングしたかどうだかは解らないとの事ですが、両眼共に補正視力はしっかり出ます!!
いわゆる交代性上下斜視・・・
驚くことにきっかけ(片眼遮蔽)を作らなくても、意識的に右目で見たり左目で見たりする事が出来ます。
こういう場合は、プリズム補正してもあまり意味は無く、逆に右目の像と左目の像のズレを少なくしたために複視になるケースもあります(ブログ内フレネル膜の時にも書いてます)
一般的に両眼視機能(立体的に見たり距離感が解ったり)は成長中の9歳頃までに形成され、成人してから機能成形は無いと言われてますが・・・・
成人してから形成(もしかしたら回復)出来た事例もあるとか・・・・
今回のお客様、20歳との年齢を考慮し、お客様と一緒に考えます。
装用テストでは、片眼抑制が入っているので、違和感無し、複視も無し
「意識的に右目と左目を切り替えた時の像の位置ズレが少ないから、楽なような気がする」との事・・・
「小さいころ何となく右目と左目の像を近づけて見ようとしてた時期があったけど超疲れるのでやめた」とも話していて・・・
(その時は同時視・融像視出来ていたのか?)
意識的に両目を使うトレーニングをすれば、両眼同時視、両眼融像視、あわよくば立体視まで出来るように(脳が思い出す?)なる可能性も・・・・
将来外科的な手術を考えても、なるべく早い段階でのトレーニング等を踏まえて、今回はプリズムメガネに挑戦する事になりました!!!
現在県外の大学に通っているので、帰省した時にでもその後を聞いてみたいです。
次の例も二十代女性のお客様
強度近視の内斜位(左右合計17プリズム)
内斜位で特に注意が必要なのが、調節の介入です。
近視の加矯正はもちろんですが
(近視を強く入れすぎると、ピントを合わせる為に調節が働き目が寄ってしまう)
(最近言うピントフリーズ現象も同様、近くを強く見続けると毛様体筋が緊張した状態でフリーズしてしまい、フリーズをしっかり解かないと加矯正の眼鏡になってしまう)
調節機能は、自律神経に支配されているので、ストレス等でも眼位異常が限定的に出る場合もあります。
この女性は強い複視(物が二つ見える)になっておりました。
突然起こった複視の場合は、脳障害の場合も考えられない事はありません。
僕たち眼鏡士は医師ではないので、診察も診断も当然出来ませんし、病気の事は判りません・・・
とてもデリケートに言葉を選んで説明するのですが、この方は看護師さんで、そんな説明は・・・・
「近くを見る時は、自律神経のなんとかを使って・・・遠くを見る時は自律神経のなんとか・・・」「え~~なんだっけな・・・」
お客様「交感神経と副交感神経ですか?」
「そう!それ!」
さすが看護師さん(笑)
眼鏡店で出来る、雲霧やフリッパーや眼球運動で調節の介入を除去をしてみても、数値は変わらず、複視が出たままでは日常生活や仕事に支障が出るとの事で、プリズム眼鏡を制作することに。
強度近視の内斜位の場合、レンズの外側は極端に分厚くなります・・・・
なるべくレンズ径の小さいメガネの方が厚みが薄くなるので、勧めてみても、本人の拒否反応が(笑)
もっと小さいレンズ径の方が薄くなるのですが、ギリギリの妥協点で厚みが目立たないデザイン!!
複視は解消出来ましたが、経過観察が必要かと・・・・
どちらのレンズも、制作範囲外のオーバー手配で、あえて球面設計にしてオーバー手配でも足りない分は加工PDで調整。
今回の20代の事例はレアな事例で・・・
10代20代の若者はコンタクトとの併用が多く、プリズム眼鏡とコンタクトの併用は基本無理だと思うし、20代の若者の目は調整力も十分なある場合が多い為、自身の目の状態を説明し理解してもらって、どうしてもの時や、加齢によるトラブルの時点で考える事が多くなります。
当店でプリズムレンズを入れさせていただいてる方は年間100人ぐらいですが、当店でメガネを購入いただいている全体からすると僅か数パーセントしかなりません・・・・
前のブログで、シェアードの基準値より外れる率は約20パーセントと書きましたが、目の状態を説明したうえで本当に困っている方にしかプリズムレンズは入れてないからです。
年間100人の中には、いろんな眼鏡店や眼科をめぐりにめぐって当店にたどり着いた方も数名いらしゃいますが、ほとんどの方が目からきている不都合だと気が付かずに、たまたま当店でメガネを購入して発見された方々です。
当店でも両眼視機能検査に力を入れる5年以上前は、目の不調を訴える人にしかプリズムは処方して無くて、年間実績は数えるほどしかありませんでした・・・・
当然プリズムを入れた年間100人の中の顧客さんも、その前のメガネを当店で購入された時に眼位異常を発見出来て無かった方も多くいて、その時は大変申し訳なく思うものです。
5年前の当店と同じく、両眼視機能検査に力を入れてない眼鏡店が日本の眼鏡店のほとんどと言っても過言ではないと思います。
(なんせ日本の眼鏡小売売上の60%が上位数社の大手小売店で、全体の80%がチェーン眼鏡量販店で占められてるのですから)
一方両眼視機能検査に力を入れて、その重要性を全国の眼鏡小売店に広める事に尽力を尽くし発信している方も居たりします!!
(そのお店のプリズム処方率はなんと7割以上!最近は9割近いのだとか!!)
発信している事で、プリズム眼鏡を必要と自覚しているお客さんが集まってきているのかも)
ただ、日本には薬事法があり、発信の仕方を誤ると法令違反だと指摘されません(汗)
当社が特許を取得した「眼精疲労を眼鏡で取る方法」を厚生労働省の出先機関に相談に行ったところ、厳しい指導をいただいた経緯があって、どういう表現が良くって、どういう表現がいけないかある程度理解出来ましたが、細かい微妙なところは誰にも判りません・・・・
コンプライアンスを重視している我が社は(笑)思い切った発信は出来ませんが・・・・
ビクビクしながらでも言葉を選んで発信する事が重要なんでしょうか!!!
当店の5年間でのべ数百人のお困りの方のプリズム処方は、多いのでしょうか?少ないのでしょうか?・・・・・
このブログで嫁が眼鏡士の試験を受けた事を書きましたが、言わなくてもいい事ですが、その試験の中で両眼視機能の問題は僅か2問ぐらい・・・・・
両眼視機能の事は全く理解できてなくても、眼鏡士の試験には通ります・・・
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