技術的お話
隠れ斜視(斜位)
たぶんNHKの「ためしてガッテン」という番組でこの言葉(隠れ斜視)が使わてれ広く浸透したと思うのですが・・・
寝ている時とか意識の無時は、左右別々の方向を向いているのがしっかり目標物を見ようとすると、6本の眼筋によってしっかり同じ方向を見ることが出来ます。
人間の目は機械で精密に作られた物じゃないので、ほとんどの方が多かれ少なかれズレています(斜位)でも、人間の身体の機能の凄いところは、無意識に(自律神経によって)ピッタリ合わす事が出来るのです!!
斜位に対して、ズレ量が大き過ぎる過ぎる方とか、合わせる眼筋が弱すぎる人は、物が二重(右目の像と左目の像)に見えます(複視)
もしくは二重に見えると具合が悪いので、脳が勝手に一つの像を消して(抑制)二重に見えないようにします。
この状態が斜視(近代日本では3歳児眼科検査等で超少数です)
次の本題は、ためしてガッテンのいう隠れ斜視
ちゃんと両眼視してはいるものの、ズレ量が大きくて眼筋がそうとうムリしている状態。
人間の眼は、この絵のような内側に寄せる筋肉は相当強いですが、目を左右に広げる力や、右目は上で左目は下みたいな動かせ方はそうできません。(寄せ目の変顔は出来ても、広げ目?や左右で上下にした目の変顔は出来ません。
そこでプリズムレンズの登場です!
(2016年の8月にアップロードしてた画像なので探すのに時間がかかった・・・)
当店では、当店で検査する全ての人にズレ量をルーティンで測定しております。
その中でもズレ量が多い方には、眼筋の筋量まで測定してます。
多少ズレていても、ズレを矯正する筋肉量がズレの倍以上あれば、両眼視を維持できる(シェアードの基準)となっております。
(その他にも色々な考え方があります)
さあ前置きが済んだので、当店の事例をと思ったのですが、前置きが長くなったので・・・・
次回・・・・
って興味のある方いるのかな(笑)
[コメントする]ハナ・モリ「HANA MORI」
なんかのブランドみたいな表記にしてみましたが、漢字で書くと
「鼻盛」
セル枠(プラスチック枠)の鼻アテ部分を高くする方法です!
グルーバーのセル枠・・・
リムの所が折れてます・・・
修理は可能ですが、どうしても弱くなります・・・
(寒い時期はセル枠は折れやすくなるのでご用心・・・この方は脚立から落ちたそう・・・・)
で、フロント枠交換!
下が新しいフレーム、上がお使いのフレーム・・・・
ハナモリがしてありますね
現在付いてる鼻パットを外し、新しい大きいパットに付け直します!!
ガードテープで保護して、荒いヤスリで削って・・・
細かいヤスリに変えて・・・
今度は紙やすり・・・
さらに細かい紙やすりで仕上げて・・・
バフで綺麗に仕上げ磨き!!!
で、大きい鼻パットを溶着するのですが・・・
この先の写真を撮り忘れ・・
(溶着後は一晩おくので・・・写真を撮る前に誰かが渡してしまいます)
もう一例
グッチのセル枠
ミケーレ・デザインになってから、グッチ(ケリング社)が直接企画販売、ゆえにワールドワイドなデザインになり、お鼻が欧米人仕様・・
ガリガリ削って・・・
ピカピカに磨いて
こちらは、金属アーム付きの鼻パット
完成!!!
[コメントする]プリズムメガネ、追記
前の記事に追加しようと思ったけど・・・・
こちらに・・
複視(物が二つに見える)でお困りのお客様
眼科で「内斜視ですね」と言われたらしい・・・・
ネットで検索して当店が出てきたらしいです。
こうやって発信する事もほんと大切ですね!!!
ネットで検索されやすいSEO対策の講習会等も行ったことがあるんですが、よく解らない・・・
と言うよりも、メンドクサイが本音で、目の前の仕事をこなす事で精一杯・・・・
とりあえずブログだけでも書けばチョットでも検索に引っかかるのでしょう・・・
ブログも始めた頃は、月に30記事近く書いてましたが、今では御覧の通り・・・
え~~話を戻して・・・
オークリークロスリンク
それなりのそり角(フロントカーブ)があるフレームをチョイス
外斜位系の方には、このそり角は逆にプリズム作用が働いて補正をかけないと、違和感や疲れが多くなります・・・
この方内斜視系なんで、そり角は得意なのですが、入り過ぎてもいけないのでしっかり計算はしてますよ!!!
外や内に大きくズレる方は、多少上下にもズレている方が多いのでしっかりチェック!!
近視の内斜視の方の矯正レンズは、大変耳側のレンズがブ厚くなりますので、超薄型レンズをチョイス!!
オーダーレンズの袋にいろんなオーダー情報が印刷されているのですが・・
HOYAの場合はユーザーさんの名前が印刷されている(いつもモザイクをかける)所に、NIKONの場合は「ハンイガイカサンリョウキン」たぶん転換すると「範囲外加算料金」だよね・・・
それいる!?
強めのプリズムレンズを入れたメガネを新しくかける場合は、今までの見え方と違うので脳がビックリして強い違和感が出るのが普通です。(次第に脳や体が慣れていくのですが)
さきほどお渡しした、このお客様、多少の違和感はありますが、この眼鏡の方がクリアーに見えるし、かけてて楽とも言っていただいて、そのままかけて帰られました。
たぶん立体感は相当出ますので、距離感が自分の物になるまでは安全運転でお願いします!!
違うな・・・常に安全運転でお願いします!!!
[コメントする]プリズムメガネ
隠れ斜視(斜位)はほとんどの人にあります。
だって人間の目って機械で作ったものでは無いので、意識の無い状態(寝ている等)では多少は左右の目が違う方向(外を向いてたり内を向いてたり、上下に向いてたり)を向いてたりします。
でもどんな機械より凄いのが、ほとんどの方がちゃんと両目とも目標物に視線を合わせ、瞬時にピントまで合わせているのです!!
ただ、左右の眼位が離れすぎてる方とか、寄せる力が少ない方とかは、超頑張らないと左右の視線を同じ目標物に合わす事が出来ないのです。
有名な一つの解りやすい指標に「シェアードの基準」
「正常な両眼視を維持するためには、斜位量の2倍の輻輳余力が必要である」という考え方。
(他にもいろいろ分析法はありますが割愛)
若い時には目も頑張れたんだが、加齢と共に目も頑張れなくなった・・・
(若い時にも頑張りすぎるのは問題がある場合があります)
そんな悲鳴を上げている方がけっこういらっしゃるのです・・・
(ほぼ原因を自覚していない人が多いです)
パラサイトのレンズを新しくしていただきました。
既に何年も前からプリズムメガネを使用している方ですが、今回は上下のズレの矯正量を増やしました。
たぶん眼位のズレの量は生まれた時から決まっていて、成長が止まった時に定まる(諸説あり)
この方の場合、ズレ量が大きくなった訳では無く、加齢や眼筋の緊張がほぐれてきてアブリ出てきた感じです。まだ将来上下のズレ矯正は大きくなりそうです。
最初は娘さんの方が先に上下のズレが発見されました。
次の事例です。
次の方は40代で初めてのメガネ・・・
まあまあの装用度数ですが、全くの初めての眼鏡です!
運転免許書の視力測定に引っかかっての来店ですが・・・・
突っ込みどころが満載で、お客様に何から説明していいか迷ってしまいます。
左右度数が違う「不同視」に左目にそこそこの乱視・・・
上下左右のズレ・・・
まあ生活にはそう困らない片眼視力で、いわゆるモノビジョン片目の視力だけで見ていた感じ・・
この方が普通に片眼づつだけの視力測定で、片眼交互遮蔽で視力値だけを揃えたメガネ(左右バランスは視力値では無く調節値を揃えます)を作ったら、メガネをかけた矯正視力値は上がって免許の視力も通ると思いますが、とても常用する事は出来なくて運転でも危険な気がします・・・
片目で見えた映像の処理と両目で見えた映像の処理は、脳での処理量は両目の方が圧倒的に多くなりますが、ちゃんと正しく脳を使用しないと、脳に対しても良くないように思います。
右目もしっかり使ってやらないと、ますます右目の度数が強くなり左右の度数の差が大きくなる研究データ等もあるらしいです。
この眼鏡をしっかり使いこなしてほしいです!!
最後の事例
まあまあ強い上下のズレです(片眼6Δづつ計12Δの制作範囲外オーバー手配度数)
しかも右目は球面度数無し、左もそう強くないの近方眼鏡
ほぼ同度数の眼鏡を紛失されて、新たにお造りいただきました・・
こんなにゆるい度数、しかも片眼は度数無しなら眼鏡は要らないと思う方もいるかもしれませんが・・・(数万円する眼鏡、無くして直ぐに造りに来ないといけないぐらい)
過去にもこの方の件でブログを書いた記憶がありますが・・・
(興味のあるかたは探してみてください。今度時間が有るときリンク張るかも)
この方、税〇士さんで主な仕事はデスクワーク。
通常は遠近両用と中近両用を使用しています。
当店でプリズムメガネに出会うまでは、片目で近方仕事をこなしてました・・・
この方、初めてプリズムメガネを作って、二回目に作るとき「プリズム量を落としてって」言われたのをあえて強くして作った方です。以前のブログで書いた気がします。
やっぱりプリズムレンズに頼る事に抵抗があるのか、午前中はゆるいプリズム量の遠近眼鏡、午後から強めのプリズム量の遠近眼鏡を使い分けているそうで・・・
(午前はゆるいのでもまあまあ使えているけど、午後にはゆるいのでは使えないらしい)
ある意味眼筋を鍛えるビジョントレーニングにはなると思います!!!
が、一方方向だけのトレーニングなのでどうなんでしょうか・・・
最初の事例の方の上下2.5Δはまだ潜伏量があると思われますが、最後の方の上下12Δは安定しております。
今日も複視(物が二つ見える)方がこのブログを見て来店いただいたりしております。
困ってたり、自覚が有ったり、過去にプリズムを入れて良かった方の買い替え等は説明も容易なのですが・・・・
自覚がないけど検査してみて,上に書いた「シェアードの基準」等から大きく外れている方の説明には本当に言葉を相当選んで説明します。
(当店では簡単な眼位測定は、ルーティーンで全員にしております)
当然、理解していただいてもプリズム度数を入れない方も多くいらしゃいます。
当店でのプリズムレンズを入れる割合はそう多くは無いのですが、年間ではのべ200名以上の方が当店でプリズムレンズを入れております。
[コメントする]斜視 と 斜位 ・・・
先日「認定眼鏡士」の講習に行ってきました。
認定眼鏡士の資格を所持し続ける為には、年会費以外に3年で3つ以上の講習を受けない生涯教育制度になっております。
若い頃は、年会費や講習費等はなんだかもったいないような気がしてましたが、最近は有益な情報はぜんぜん高く感じ無いように思えます。
今年もちゃんと福井県での講習会に出席して、単位も足りておりますし、今年から、日本眼鏡技術者協会の福井県支部の末理事にもなっております。
講習科目が「斜視と斜位のプリズム処方ーその差異について」と興味をそそられる内容だったので、県外まで遠征に行ってきました!!
初めて福井県以外の講習会に出席したのですが、その県の講習はこじんまりとしたアットホームな参加人数です・・・
福井県は眼鏡の産地と言う事もあってか、メーカーや問屋さん上がりの小売店が多く、人口当たりの眼鏡小売店の数は日本一みたいですね!!(当社の前身も眼鏡工場でした)
更に眼鏡メーカーさんや眼鏡商社さんの中にも眼鏡士の資格を所持している人もいて、福井県の受講者は割と多いみたいです。
アットホームな雰囲気過ぎて、講義中にも質問がいろいろ飛びます(笑)
しかし質問内容のレベルがちょっとだけ低い・・(汗)
先生は懇切丁寧に答えてくれます(笑)
教える方は質問が来た方が、一方的にしゃべるより、きっと話やすいんでしょうね(笑)
県外まで行ったかいあり、有益な情報もしっかり入れてきました!!!
講習の最後の質問は受け付けずに「直接電話等で聞いて下さい」との事で、
他の方が「先生、私の目一度測ってくれませんか?」と検眼が始まったので個別質問は出来ず(笑)
逆にありがたい、あの場で僕が質問してたら・・・きっと場に馴染まなかったと思う(汗)
で、翌日に直接電話で、日頃疑問に思ってた斜視矯正の質問を!!!
日頃、プリズム矯正を前線で行っている先生だけに、僕のやってる事も間違いではない事が確認出来て良かったです!!
斜視にも色々あって、僕が疑問に思っていた斜視は、完全斜視(こんな用語は無い!?)
両眼共に視力が出ていて両眼同時視が出来ない眼(もしくは両眼融像視が出来ない眼)の矯正
生まれ持って眼位異常(斜視)や不同視(遠視)や強度乱視、等があって左右差がある場合、よく見えている方の目しか使わずに、見えにくい方を使わずに9歳ぐらいに成長してしまうと、使わなかった眼が弱視(矯正しようの無い眼)になってしまいます。
最近は3歳児検診でほぼ見つかって、眼鏡訓練(保険適応)、眼科指導の下アイパッチ(見えている方を塞いで見えにくい方の眼を訓練)や外科的手術等で、弱視になる事は無くなってきております。
が、立体視まではケア出来て無い場合がほんの僅かですがあったりします。
両眼視出来て無くても生活をする上では何の問題も無いですし、眼鏡店でも両眼視検査を取り入れている所じゃ無いと気がつかれもしません。
生活には何の問題も無いですが、右目と左目の視差を使わないと絶対的に解りにくいのが、立体視、具体的には距離感・・・・
大型免許や二種免許には必須の深視力。
たぶんこんな文だけのブログを読んでる人はほぼいない気がするので、ここで止めておきますが(笑)
大型免許や二種免許の深視力でお悩みの方がおられましたら、一度当店にご相談下さいませ!!
解決出来る場合があります!!!!
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