メガネのハートランド
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技術的お話

スタッフブログ

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調節の介入(プロ編)

技術的お話

眼鏡技術者向けのブログ内容ですが・・・・

 

オートケラト測定器データ から

1回目

2021/3/2 15:29

S-11.75C-0.75

 

2回目 15:38

S-10.50C-0.75

 

3回目 15:49

S-9.50C-0.5

 

これ41歳女性の同じ方のデータなんです。

 

オートレフは1回が普通なんですが、レフ後自覚検査で違和感があり、もう一度レフを取り直す事はあるのですが、3回はあまりありません。

 

当店スタッフ全員測定する時は必ず雲霧状態から測定を始めるのですが、そうする事により過矯正度数にする事を防ぐ事が出来ますが、調節が残ったままだとあまり意味がない事にもなりかねません。

 

たまにオートレフの原理を聞かれるのですが、詳しく説明できるほど理解出来て無いので「カメラのオートフォーカスと同じような原理」と答えてますが・・・・正解かどうかは解りません(汗)

カメラの被写体は、太くなったり細くなったりしませんが、目の中は調節が働き度数が変わる場合があります。

 

今回のオートレフでの度数変化の原因は、大きい外斜位・・・

 

常に調節と輻輳を使って、眼位を安定させてるケースだと思います。

 

瞳孔径が、1回目4.7㎜ 2回目4.9㎜ 3回目5.8㎜と、段々散瞳している状態が数値で出てますね。

調節と縮瞳(散瞳)はセットで動きます。

 

一般的に外斜位の場合、遠用度数(マイナス)を強くすれば、斜位量は少なくなり、弱くすれば斜位量が多くなります。(AC/A比も関係するので一概には言えませんが)

 

この例の場合、最近はやりの、両眼開放融像視力検査だけしていると、近視度数は強くしか出ないので注意が必要です。

 

 

今回の場合は、近視度数を落とたうえプリズムレンズを使って両眼視を維持するか、強めの度数にして両眼視を維持するか・・・・

 

ご本人にご自身の眼の状態を良く理解してもらって、納得のうえ度数を決めていきます。

 

ん~~今回のレアケースだと自覚検査だけで20分かかってる事が解るな・・・

 

忘備録&スタッフに連絡

お渡しの時「調節機能測定AA-2」で解析データを取らさせてもらってください。

 

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深視力 必須

未分類

深視力とは、 物体の遠近感、立体感、奥行き、動的な遠近感を捉える目の能力であり、車の大型免許や二種免許を取得更新するためには、必須となっています。

 

先日、僕自身が5年ぶりの免許更新に行ったときに、お願いして深視力測定をしてもらいました。(僕の免許証では深視力必要ないのですが)

5年前の測定器と比べて新しくなっていました。

(たぶんLED照明になったような気がする)

 

「前より解りやすくなりましたね」と試験官さんに言ったら、「解りにくくなった」と答える人が多いらしいです。

それは測定器のせいでは無く、そう言った方の目の方が加齢(老化)したせいのような気がするのですが・・・・

 

先日、深視力機難民として、当店に設置してある深視力測定器を求めて来店された50代男性

いろいろ伺うと、大型免許を新たに取得するために、どうにかしたいとの事

 

深視力計で測定すると、全然一致しない・・・

 

片眼づつの視力が良くても、両眼立体視がちゃんとしているかは、視力とは別物です。

 

度数測定すると、大きな外斜位と上下斜位

カバーテストでは、遠方斜視の動きですが、近方立体視は出来ていました。

 

人間の目は、左右の目で見た同じ像を一つの物と感じた場合、一つに融像して立体的に見る事が出来ます。

 

近方視は調節輻輳をおこすので、より目のきっかけが出来やすいため遠方立体視が出来てなくても近方立体視の出来る方は多いのです(外斜視の場合)

 

一般的に立体視が出来る人間の脳は9歳までに出来上がるとなっており、その時期までに習得しないと立体視は出来ないと言われてます。

(斜視・不同視・強度乱視等々片目の視力だけ悪く一方の目を使用してない場合の弱視と同じ感じ)(アイパッチ等での訓練でも両眼視を意識する事が重要)

 

 

当店の深視力機は、壁の中・・・

 

アイメックのために開けた穴は現在・・・

 

ノートパソコンの位置を変えて、コロナ対策のための送風機の穴になってます((笑)

 

話を戻して、その大きい穴の上の小さい穴に

 

三本の棒があり、真ん中の棒が前後に移動して、両サイドの棒と平行になる地点でボタンを押して止める測定方法。

 

横からみると・・・・

この緑のテープの中に3回連続止めれれば、深視力は合格となります。

 

 

この方両眼視検査をしてみると、大きな外斜位を上下斜位・・・

(既に書いてるし)

遠方視は限りなく斜視・・・

 

で、

 

プリズム入りのメガネをご注文いただいたのですが、お渡しまでの1週間の間、両目をしっかり使うトレーニングをしてもらいます。

 

ビジョントレーニングで一番有名な、ブロックストリングス

 

このブログで過去にも作った記事を書いてますが、改めて手作りしてみました!

100均(セリア)で購入してきた、フエルトのボールと、糸

合計200円(税抜き)

 

 

6メートルの糸に、24個のポンポンボールなので、200円で大量に出来ますが、一つ試作して出来る事を確認できれば・・・途中で飽きちゃうのが、僕の性格・・・

(たぶん紐は白じゃない方が良いかも・・検証する気力がム・・・)

(両眼視近点視力表も出来る事が解った段階で飽きちゃいました)

 

 

お客様にお渡ししてるのは、A4の紙に印刷した、当店オリジナルのこのシート!!

 

画像のイラストの位置に紐を持っていき、両目で球を見る!

 

ポイントは、紐が画像のようにクロスに見えている事!

 

片側の紐しか見えてない場合は、両目で像をとらえていません。

 

輻輳力と開散力の強化には、最適なトレーニング方法です!

 

 

ただ、眼位の関係でトレーニングだけではどうしようもない事がありますが・・・

 

そこでアシストするのがプリズムレンズ!!

 

斜位量(遠方・近方)を測定し、輻輳力・開散力を測定し、最適なプリズム度数を算出し、装用テストを経て、メガネを制作しています。

 

出来上がり後メガネの写真を撮る前に取りに来られたためメガネの写真はありません。

 

この1週間しっかりトレーニングを積まれていたので、固視ズレして遊んでいた左目もしっかり機能してました。

 

新しいメガネをかけてもらって、深視力機で測定すると、あれほど合わなかった三款法が、本当にピッタリと止めていました!!!!

 

お客様以上に感激しました!!!

 

 

今回のこの方は、大型免許が絶対必要で、難民として当店にたどり着きましたが、

 

普通免許では深視力が必須でないため、立体視が出来て無かったり弱かったりしても自覚がありません・・・・

 

運転やスポーツには、距離感がほんと大切です!!

 

当店でメガネを作る場合、眼位検査は必須項目に入っていますので、いかに自覚が無いのかが良く解るし、自覚があっても原因が解っていない方がほとんどです。

 

 

長々と書きましたが、僕が何を言いたいかが理解できた方は、是非当店で・・・・

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設備投資 熱風器

技術的お話

お店で使用している熱風器のカバー(蓋)が壊れてしまったのです・・・・

 

写真向かって左の上の部分

耐熱のテープで張れば使用には問題が無いように思いますが、たぶん40年選手の機械なのでそろそろ現役引退かな・・・

 

構造的に熱線とファンが付いているだけの単純構造なのでなかなか壊れません。

(ヘアドライヤーと一緒な構造で、一般的に使うヘアドライヤーならお安いのに(笑))

 

お店では、レンズ加工場とお客様のフィッテングスペースでの2台を使用しているのですが(写真右と左)せっかくなので、2台とも新しくしてみました。

(2台纏めると安くなる?と聞いてみましたが一緒でした)

 

お客様の目に触れるフィッテングコーナーでは、写真真ん中の黒いやつ

(限定カラーだそうで、通常のカラーより若干お高め)

 

もう一台が、加工場で使用する

温度調節やタイマーが付いてるこれ!

 

送られてきた梱包状態

 

しっかり壊れないように緩衝材がびっしりですが・・・

 

機械を取り出すとき、想像のとおり、緩衝材をぶちまけないと出すことが出来ません・・

 

で、メーカーさんに電話で聞いてみました!

 

聞いたのは、温度調節できる方の機械で、温度を最大の140℃に設定すると風量が小さくなり初期設定の120℃だと、風量が大きい・・・

 

140℃で風量大で使えないと、温度調節機能を購入した意味が無くなる・・・

 

聞いた結果は、そういう設定になっているので140℃で風量を最大にすることは出来ないらしい。

 

温度設定が5℃刻みで13段階あるのですが、低い温度の時も風量が小さい設定

 

そんな複雑な設定で無く、「温度・高中低」「風量・大中小」の切り替えを別につければ良いような気がするのですが・・・

 

 

もしかして工場の方では知っていて、本社の方では知らなかったりするかもと思い、ついでに緩衝材の事も聞いてみました

余計なお世話だと思いますが(笑)

 

ちゃんと知ってました(笑)

 

機械を壊さない一番良い方法らしいです!

 

緩衝材ごと外袋に入れれば問題は解決するのでは?と言ってみましたが、意味が理解されませんでした。

 

 

まとめると、気温の低いこの時期は、セル枠(プラ枠)の眼鏡は壊れやすくなるために、型直しをするときには、しっかり温めてから修正してくださいね!

 

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強度近視Ⅱ &斜位

前回のブログ記事にも書いた、大関クラスの強度近視

https://heart-land.jp/archives/41354

 

 

なおかつ大きなプリズム度数が入りますと、レンズのふち厚がどうしても厚くなります。

 

前回の反省を踏まえて、比較に普通のサイズのメガネを一緒に写してみました。

 

上のレイバンの約4分の1ぐらいのレンズサイズでしょうか

 

写真に「P6.00 イン P1.00 アップ」となっている通り

6プリズム ベースが内側に入ります(外斜位)。

ゆえに鼻側が分厚くなります。

少々の近視度数で、少々の外斜位(ベースイン)だと逆にレンズフチ厚は薄くなるのですが、この場合は、度数もプリズムも少々ではありません。

 

このお客様、4年半前に当店で初めてメガネ(プリズム)を作っていただいて、二回目のプリズムメガネ。(間にお子様達には何回も購入いただいてますが(笑)

 

プリズムレンズも二回目以降となると、良い実体験いただいているので説明も検査もスムーズに進みます。

(良い実感いただてる方は、周りの方に当店の良い口コミをいただく事を願います)

 

こちらのメガネは中程度の度数ですが、5△のベースアウト(内斜位)

 

間違いなくふち厚が厚くなります・・・

 

内斜位気味の方は、目が内側によりがちなので、眼筋の開散力を使い寄らないようにするのですが、人間は輻輳余力は沢山あるのですが、開散余力はそう多くは無いのです。

(寄せ目は簡単に出来ますが、寄せ目の反対は出来ません)

 

度数・目の幅・眼鏡の大きさ・レンズの屈折率で、最大ふち厚のミリ数は事前に計算できますので気になる方は計算いたしております。

 

 

高屈折レンズを使用してますが、収差(アッペ数)等を考えると光学的にはちょっと劣るのですが、分厚いレンズの眼鏡はかける気にもならないですよね。

 

 

両眼視測定に真剣に取り組んでまだ10年未満なのですが、プリズムレンズを入れた方のほとんどの方がプリズムレンズでリピート購入していただいてる事がほとんどです。

 

当店でのプリズムレンズを入れる割合は相当低いのですが、人数は少なくありません。

しかも自覚が無い方がほとんどです。

 

 

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色と波長 (電磁波)

技術的お話

子供の頃、僕が見ている色は「他人が見ている色と違うのではないか?」と思っていた事を思い出しました。

僕が見ている赤は、別の人がみたらもしかして黒で、それを確認しようがないだけなのでは・・・と疑いの目で考えていた頭の良い子でした(笑)

 

でも、メガネ屋になって色々学んでいくうちに、僕が見ている色と、他人が見ている色はたぶん同じ色なんだな・・・と確信しています。

 

人間が見えている色(可視光線)も放射線や電波と同じ電磁波で、ある波長の中のほんの一部の周波数の中なんです。(書いていても頭の中でイメージで理解できませんが・・・)

 

波長

https://heart-land.jp/archives/knowledge/32380

2017年7月に書いた記事↑

 

色にはナノメータという単位があって、色によって屈折率も違うのです。

この順番は絶対に変わらないため、虹の色の順番も変わらないため、赤が他の人が黒に感じる事は無いのです。

 

眼鏡レンズに色を付ける場合にも、この色の特性もちゃんと考える事が大切です。

 

顔色に合わせたり、ファッションに合わせるのを重要視するのか、

見え方を重要視するのかを良く考えてレンズカラーを考えていく事が必要です。

 

 

過去に購入いただいてるポリスのサングラス!

有名芸能人が愛用していて大人気だったモデルですね!

 

このお客様色々な色をレンズにアレンジして、ファッションを楽しんでいらしゃいます。

 

今回は夜間ドライブ等を考えた、イエローカラー度付きカーブレンズ!

 

黄色は青色系の反対色でもあり、対向車のヘッドライトのハロゲン光や強いLED光等の波長の短い眩しいブルーライトを打ち消す効果もあります。

 

 

当店ではこのような遮光レンズの取り扱いもあります。↑

 

視細胞の感じ方は個人差が多いにあったりします。

 

 

先日、色覚異常の診断を眼科で受けた児童が、特定のカラーを補色する事によって、今まで識別出来なかった色の違いを、識別出来るようになりました。

 

 

ちょっと前に、「UV(紫外線)カット機能が付いていないサングラスは、サングラスをかけると瞳孔が開くため、紫外線が眼内に入りやすくなるため危険です」

 

↑まともな事をいってる感じがしますよね↑

 

逆に、瞳孔が開くほどの色が入ったサングラスで、紫外線がバンバン通過するサングラスレンズがあったら見てみたい!!

そんなレンズがあったら、凄い発明で、そんなことが出来るのなら色を付けないでコントラストを付ける事や、色を付けないで偏光レンズが出来るかもしれません!!!

 

世の中にはフェイクニュース的な間違った情報も飛びまくっています。

 

人間は最初に入った情報が本当だと思ってしまう生物らしいです。

 

TVやSNSで流れている情報も一度客観的に考える癖を付けましょう(笑)

(僕なんかはその癖のせいで、ヒネくれてると思われたりします(;’∀’))

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